稲沢市教労                                    不定期発行   '05 号外

   稲沢市教労ニュース 2006.  2. 8

                続 教員評価を考える その4

 教員評価制度調査研究会議

 来年度小中全校で試行を決定

         ー教員評価全面実施への道を開くー

 1月27日に開かれた県の教員評価研究会議は、来年度の教職員評価制度(以下新勤評とします)の実施計画を決定しました。小中学校については以下の通りです。

 

 実施対象       ・今年度同様20校の研究指定校については教職員全員

            ・指定校以外の全校の校長・教頭を含む5人程度

 評価内容達成度評価  ・職務の状況評価、特性・能力発揮度評価

 評価の開示      ・本人へ開示

 評価結果の苦情の処理 ・行わない

 処遇への反映     ・行わない

 評価日        ・2007年2月1日

 評価期間       ・2006年4月1日から2007年1月31日まで

 評価の提出      ・研究指定校は、自己申告・評価シートを全教職員分提出、

             指定校以外の学校は評価報告書を提出、校長は自己申告・

             評価シートを提出

 評価者        ・校長および教頭

 

 これは10月の「研究会議」に出された原案とほぼ同じ内容です。各校5名とはいえ、試行を全小中学校に広げ、新勤評導入に向けての準備という意図が明白です。

 会議を傍聴した愛教労の組合員によると、ほとんど議論もなく決定されたとのこと。会議のメンバーは、教育関係者としては教育長と校長の代表が各2名、教育センター・教育事務所・県教委の代表が各1名のみと、現場の教員が一人もいない中では、このような現場を無視した結論が出るのも不思議ではありません。

 県教委は、すでに新勤評に対応した給料表を来年度から導入することを明らかにしており、受け皿の準備も整いつつあります。

 

 10月の教員評価研究会議では愛教労の内田議長が、「新勤評は、教職員の管理統制の強化と賃金抑制を狙うものであり、教育現場に混乱をもたらすものである」と厳しく批判をしました。(内田議長の見解はNO7参照)

 稲沢市小中学校校長会も、私たちとの交渉で、私たちと同じく、

教員評価制度に全面的に反対することを言明しました。

 また、研究指定校でもないのに、新勤評を先取りして今年度「教員評価」らしきものを実施する校長先生もいらっしゃる一方で、少なからぬ校長は新勤評を批判する見解を述べています

 

 校長・教頭を含めた教員相互の自由闊達な議論の中からこそ、子どもたちのための教育が生まれ、教員の指導力も向上すると、私たちは考えます。県教委が教員の指導力向上を大義名分として導入しようとしている昇給等と直結する新勤評には、それが期待できるでしょうか?