国際アルツハイマー病協会の情報(2004年〜2006年)


2006年

国際アルツハイマー病協会第22回国際会議(2006年)速報(ベルリンより)

国際アルツハイマー病協会の総会開催―新しい体制で新しい活動をー(10月11日)
国際アルツハイマー病協会は10月11日に定例の年次総会をベルリンコングレスセンターで開催しました。先に育児に専念するため退職した前リマー事務局長に代わり、オランダアルツハイマー病協会ウオルトマン事務局長が新たに事務局長に選ばれました。
リード議長(アメリカ)が以下の年次報告を行いました。
認知症が世界で2020年に4300万人、2040年に8100万人になると予測されるなかで認知症は最も重要な世界的な保健上の社会的影響の強い重大課題であり、協会の役割はいっそう増してきた。活動として世界アルツハイマーデーでの啓発活動、最新の新しい情報提供、10/66グループの途上国における調査活動、国際会議、ヨーロッパ・ラテンアメリカ・アジア太平洋における地域会議、「アルツハイマー大学」と通しての各国の協会の活動交流と向上、認知症の人自身の関わりおよび活動の支えとなる資金獲得活動などが報告されました。特に新しい試みとして、双子活動(Twins Program)と呼ぶ各国協会間の相互支援としてオーストラリア・アルツハイマー病協会の西オーストラリア協会とパキスタン・アルツハイマー病協会、アイルランドとギリシャ、カナダとトリニダード・トバゴの活動が注目されました。
なお、2007年の第23回国際会議はベネズエラ・カラカスで10月10日から13日に、2008年はなく、2009年の第24回国際会議はシンガポールで3月26日から28日に開催されます。(報告:編者)

アルツハイマー病研究の100年を振り返り、未来を展望する(10月12日)
国際アルツハイマー病協会の第24回国際会議は、ドイツのアルツハイマー医師が病気を初めて報告して100年を記念する会議となりました。
初日の開会式とそれに次ぐ講演があり、ドイツ・ハイデルベルグ大学のBeyreuther氏はアルツハイマー病の研究の歴史と現状と未来について語り、特に予防の可能性を示す多くの研究報告があり、以前は不可能を思われていたアルツハイマー病の予防について光が見えてきたと語りました。この予防について詳しい講演をアメリカの国立老化研究所のLauner氏が行い、高血圧、糖尿病、高コレステロール血症、肥満、運動などが、一部相反す結果報告もあるが、アルツハイマー病の危険因子としてみなすことができ、今後はこれをいかに実証するかの課題が残されていると語りました。
午後からは分科会とポスター発表があり、日本から20近い報告がされました。これとば別に大牟田市の認知症の取り組みが特別ブースで行われ、同市の二人の中学生が英語で報告しまし、校長、同市の職員らが応援していました。また(社)家族の会は各国のアルツハイマー病協会の席を並べて活動、特に認知症の人自身への支援活動を展示しました。
国際会議事務局の発表によると、今回約1500人の参加者があると報告しました。
同日昼に国際アルツハイマー病協会のアジア・太平洋地区の協会による会議があり、各国の近況報告と来年のオーストラリア・パースでの地域会議の翌年2008年の会議については台湾と中国からの開催申請があり、今年中に開催地を決めることになりました。

追加情報:ADIは今回の国際会議で認知症の人に関する応募写真の入賞者と優れたジャーナリストを公表しました。
関連記事:「『認知症に理解を』大牟田の2中学生、来月独の国際会議へ」(9月30日/読売新聞)

レポート(英文)
22nd International Conference of ADI by ADI
:A report from the 22nd Conference of Alzheimer's Disease InternationalReport(prepared by: X. Rabasseda in Timely Topics in Medicine Dementia)

国際アルツハイマー病協会第22回国際会議
開催日:2006年10月12日(木)〜14日(土)
開催地:ドイツ・ベルリン
テーマ:認知症:アルツハイマー病の100年そして21世紀の挑戦
(Dementia : a Challenge for the 21st Century. 100 Years of Alzheimer’s Disease)
国際会議の公式サイト
最終プログラム(pdf3M)*

会議の合間に施設見学(10月13日
ベルリンから東に電車で30分ほどのところにあるKatharinenhop am Dorfangerという認知症の人専用の施設をSabine Ponikau施設長の案内で見学させていただきました。住宅地のなかにある3階建ての施設は回廊で10人程度認知症の人を1ユニットがつながっていますが、それぞれ別個に個別的なケアを行っていました。おおよその日課はあるが、認知症の人を中心としたケアを行いユニットごとに別々の過ごし方をしていました。バリデーションを習得した研修担当者が他のスタッフの研修を担当し質の高いケアを目指しているとのことでした。またこの施設ではターミナルケアも実践し、50歳代の若年期認知症の人もケアした経験があるとのことです。認知症の人専用の有料老人ホームで比較的裕福な人しか利用できないようでした。こうような施設は日本にも既にあるのではとの印象でしたが、改めに認知症の人の施設ケアのあり方を考えさせられました。



2006年世界アルツハイマーデー

「アジア太平洋地域における認知症問題:拡大の兆し」(2006年9月21日/国際アルツハイマー病協会アジア太平洋地域加盟協会)
日本語訳報告書(pdf 270K)
編者注:報告書の日本の推計数は厚生労働省の公式の数値と異なり、報告委託会社の日本語訳でいくつかの誤訳があります。また報告書の「京都宣言」は国際アルツハイマー病協会第20回国際会議・京都・2004で国際アルツハイマー病協会が正式に採択したものではありません。しかし、認知症が中国、インドを中心としてアジア地域の大きな社会的課題であることはこの報告書から知ることができます。
編者断り:報告書は世界アルツハイマーデーに合わせて公表されるので日付を9月21日としています。

英語抄録原文:DEMENTIA IN THE ASIA PACIFIC REGION: THE EPIDEMIC IS HERE EXECUTIVE  SUMMARY OF A REPORT BY ACCESS ECONOMICS PTY LIMITED FOR ASIA PACIFIC MEMBERS OF ALZHEIMER'S DISEASE INTERNATIONAL(September 21,2006 pdf100K)
英語原文:DEMENTIA IN THE ASIA PACIFIC REGION: THE EPIDEMIC IS HERE  REPORT BY ACCESS ECONOMICS PTY LIMITED FOR ASIA PACIFIC MEMBERS OF ALZHEIMER'S DISEASE INTERNATIONAL(September 21,2006 pdf400K)


2006年世界アルツハイマーデーのリーフレット(英語 pdf 700K)


国際アルツハイマー病協会第9回アジア太平洋地域会議開催される(2006年4月27日〜29日/韓国)
国際アルツハイマー病協会の第9回アジア太平洋地域会議が韓国アルツハイマー病協会(李聖姫会長)の共催で4月27日から29日まで韓国のソウルで日本、台湾、香港、中国、タイ、シンガポール、インド、オーストラリア、ニュージーランドからの参加者を交え約1000人の参加者がありました。開会式のあと高齢者認知症介護研究研修東京センターの長谷川和センター長が「これからの認知症ケア」と題する貴重講演をしました。また28日のアジアの認知症ケアのワークショップでは三宅貴夫が「日本の25年の経験」と題する報告をしました。
三宅貴夫の報告(PPT)Dementia Care in Asia Our 25 years Experiences in Japan

9th Asia Pacific ADI Regional Conference
Theme:Community Care for Home-Carers
Date:27 - 29 April 2006
Venue:Seoul Coex Intercontinental,Seoul, Korea
Website:www.2006aprc.org/


2005年

2040年に全世界で認知症の人は8100万人に(2005年12月16日/イギリス)
イギリス・ロンドン王立大学精神医学研究所(Institute of Psychiatry, King's College London)疫学部のMartin J Prince教授らは、国際アルツハイマー病協会の協力を得て、いわゆる途上国での認知症の疫学調査を行ってきましたが、その結果と先進国でのこれまでの報告、および今後の世界の人口高齢化の推計をもとに、今後アルツハイマー病などの認知症の治療や予防が現状のままと仮定して将来推計を行い、2001年に60歳以上の認知症の人が2430万人であったが、2020年に4230万人に、2040年には8110万人になると推計し、このうち途上国が71.2%を占め、特に、中国、インド、南アジアでの増加が著明であると結論づけたました。この報告の概要は、昨年10月に開催された「国際アルツハイマー病協会第20回国際会議・京都・2004」のシンポジウムで報告されました。
また高齢者認知症介護研究研修東京センタの長谷川和夫所長が共同執筆者の一人です。同論文はイギリスの医学雑誌The Lancet12月16日号に掲載されました
英語原著全文)。
国別認知症の人の推計数2005-2020-2050(エクセル
これについて国際アルツハイマー病協会のリード議長は「私たちは時限爆弾に直面している」と語り、イギリス・アルツハイマー病協会のハント事務局長は「認知症は世界的に重大な健康問題と捉えなければならない」と語っています。(BBCのサイトなどより)
国際アルツハイマー病協会の解説文(英語)

新しい議長のもとに75カ国加盟の国際アルツハイマー病協会に(9月28日)
国際アルツハイマー病協会は第21回国際会議を2005年9月28日から10月1日までイスタンブール(トルコ)にて開催しました。
これに先立ち新しいオーリン・リード議長のもと28日に総会が開催され、新たにバルバドス、バミューダ、ブルガリア、クロアチア、マルタの5カ国の協会の加盟が認められ、国際アルツハイマー病協会は75カ国からなら国際団体となりました。
また国際会議は2006年にベルリン(ドイツ)、2007年にカラカス(ベネズエラ)に、その後は隔年開催となり2009年にシンガポールまたは香港で開催されます。
さらに来年の世界アルツハイマーデーのスローガンとして“The Future is in our hands”「未来は私たちの手に」が採択されました。
国際会議には、66の国から1000人余が参加し、日本から約30名の参加者があり、ワークショップやポスター発表を行いました。
(梅本富美子氏の報告を参考にしました)
英文レポート(Expanding Understanding and Therapy:www.ttmed.com/dementiaより
2006年の第22回国際会議は10月12日から14日までベルリン(ドイツ)で開催されます。詳しくはこちらのサイトをご覧ください。
2007年の第23回国際会議は10月10日から13日までカラカス(ベネズエラ)で開催されます。詳しくはこちらのサイトごご覧ください。

世界アルツハイマーデー2005情報誌(英文)pdf 日本語版(梅本富美子訳)pdf
世界アルツハイマーデー各国協会の取り組み

アラブ地区初めてのアルツハイマー病国際会議を開催(3月2日-4日/レバノンアルツハイマー病協会)
国際アルツハイマー病協会の会員であるレバノンアルツハイマー病協会は、世界保健機関WHOなどの後援を得て、同国初めてのアラブ地区で初めてのアルツハイマー病に関する国際会議を3月2日から4日までベイルートで3開催しました。詳しくはこちらの記事(Word版)(記事はAMEinfo.March 7.2005による)をご覧ください。
同国際会議で採択された勧告文(英文 pdf)

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国際アルツハイマー病協会第21回国際会議
国際アルツハイマー病協会第21回国際会議は2005年9月28日より10月1日までイスタンブール(トルコ)で開催さいれます。抄録の締め切りは3月1日です(4月1日に延期)。詳しくは同会議のサイトwww.adi2005.orgをご覧ください。(画像をクリックすると大きくなります)



2004年

年報2003ー2004年

国際アルツハイマー病協会第20回国際会議・京都・2004に66の国から4000人以上が京都に集う(10月15日〜17日)

国際アルツハイマー病協会第20回国際会議・京都・2004は、10月15日から17日まで国立京都国際会館で開催され、66の国から4000人以上(うち海外から600人以上)の研究者、医療職、介護職、建築家、法律家、行政関係者、介護家族そして痴呆の人が集いました。
痴呆ケアに関するレベルの高い多彩な内容で、多くの国々から多様な職種の人たちが参加したこの大規な国際会議の主催は、国際アルツハイマー病協会ADIと社団法人呆け老人をかかえる家族の会で、後援は世界保健機関WHOと厚生労働省など64の団体でした。
国際会議のサブテーマは1日目が「痴呆ケアの将来戦略」、2日目が「痴呆の人と家族」、3日目が「痴呆と人権」でした。
開会式では、家族の会の高見国生代表理事が「ぼけても安心して暮らせる世界を目指し、京都会議を痴呆への理解と支援が一層広がる契機としたい」とあいさつを述べ、ADIのヘンリー・ブロダティ議長が「世界で最も高齢化が進んだ日本で、過去最大規模の会議が開けた。痴呆症患者は高齢者に限らず、年々増加している。会議で京都宣言を出し、痴呆支援への行動を進めたい」と開会宣言しました。 初日は、会長を務める長谷川和夫・聖マリアンナ医科大理事長や、臨床心理学者の河合隼雄・文化庁長官らが基調講演を行いました。
2日目の基調講演では、谷口氏が家族介護の体験を語り、3日目にはアルツハイマー病の越智氏らが自らの経験と思いを語りました。
3日目のADIとWHOの共同ワークショップでは10/66研究者グループが、従来、2000年時点で1800万人と推計されていた世界の痴呆症患者数を、2440万人と大幅に上方修正し、今後も加速度的に患者が増え、2040年には8200万人にのぼるとの見通しを初めて明らかにしました。
その上でADI側は、○適切な診断・治療の確立○地域社会での介護支援体制づくり○偏見をなくす啓発や教育の実施○各国への政策・法整備の要請−などを盛り込んだ行動計画をWHOと共同で検討する方針を示しました。
来年の国際会議は2005年9月28日から10月1日までトルコ・イスタンブールで開催されます。
2006年の国際会議はドイツ・ベルリンで2006年10月12日より14日まで開催されます。
なお国際会議前に開催されたADI総会では、新たに台湾、イラン、レバノン、ポルトガルの4カ国のアルツハイマー病協会の加盟が承認されADIは70の国と地域の協会からなる団体となりました。
国際会議写真集 http://alzheimer.fc2web.com/
写真で見る国際会議(三宅編) (1) (2) (3) (4)(5)
国際アルツハイマー病協会の機関紙 Global Perspective 2004 Dec,号の報告(英文)
国際アルツハイマー病協会の報告(英文)
国際会議サイト
記録ビデオ「新しい痴呆ケアをめざいして世界がつどう」(日本語・東京シネビデオ作成)
ビデオ1(ナローバンド用64K) ビデオ2(ブロードバンド用300K

講演のスライドの一部を紹介(ADのサイトより)
以下の6つの講演のスライドがADIでサイトで紹介されています。すべて英語で。閲覧するにはパワーポインターのソフトが必要です。

Care for people with dementia in an aging society - Dr Jose Bertolote, WHO(PowerPoint - 361KB)
Future strategy for dementia care in an aging society in Asia and the world - Dr Vijay Chandra, WHO/SEARO (PowerPoint - 79KB)
A triumph of hope and endeavour - Harry Cayton, Department of Health, England (PowerPoint - 896KB)
Future Strategies - Henry Brodaty, ADI (PowerPoint - 311KB)
Including people with dementia - Christine Bryden, DASNI (PowerPoint - 212KB)
Looks Can Be Deceiving - Dementia, The Invisible Disease - Marilyn Truscott, Alzheimer Society of Canada (PowerPoint - 161KB)

記録:第20回ADI国際会議・京都・2004