ゲンゴロウ (Cybister japonicus) の飼育方法
国内での生息域北海道〜沖縄
生息環境丘陵から平地の池沼、水田
活動時期4月〜11月(明確な冬眠状態にはならないようです)
寿命2〜3年
成虫の飼育方法 水槽の大きさ40cm以上
水深20cm以上
水質比較的綺麗な水を好む。匂いに対して非常に敏感なので、出来るだけ水質が悪化しないようにします。
水温無加温にて飼育が可能。
フィルタ食欲が旺盛なため水質の悪化が早く、夏場には水質が悪化しやすい。その為出来れば外部フィルタや内部フィルタなどを使うと水質が安定します。
上陸場所甲羅干しを頻繁に行うので大きめの流木を設置して上陸できる場所を作ります。
底床目の粗い川砂もしくは大磯砂
えさ煮干しやクリル、マグロの粗など。私のところでは乾燥煮干しとマグロの粗を与えています。
産卵 産卵時期5月〜7月ぐらいまで
産卵方法水草の茎に噛み傷を付けて茎内部に産卵します。
産卵条件水温が25℃以上で、日照時間が13時間以上で産卵するようです。ただし、ワイルドを採集してきた場合、産卵条件を人工的に整えても冬季の産卵はありませんでした。
産卵床オモダカ、ホテイアオイ、ヘラオモダカ、クワイ、コナギ、ミズアオイ、セリ、ウォータバコパ、アマゾンソードなど
孵化までの日数気温25℃ぐらいで14日間ぐらい
幼虫の飼育方法 1令 幼虫の大きさ10mm〜25mmぐらい
飼育水槽5cm以上の入れ物
水深3cm〜5cmぐらい
水質えさが溶けて水質が悪化しやすいため、1日1回ぐらいの水換えを行います。水は汲み置きか熱帯魚水槽の水を使います。
えさ活アカムシもしくは冷凍アカムシ、ヤゴなど。
足場マツモ、ミクロソリウムなどが丈夫で管理がしやすく便利です。
底床必要なし。
その他この時期が一番飼育が難しいので、えさや水温、水質などに注意する。水温の変動などが起きないよう保護が必要です。
2令 幼虫の大きさ30mm〜40mmぐらい
飼育水槽10cm以上の入れ物
水深5cm〜10cmぐらい
水質えさが溶けて水質が悪化しやすいため、1日1回ぐらいの水換えを行います。水は汲み置きか熱帯魚水槽の水を使います。
えさ活アカムシマグロの粗、ヤゴ、小さめのドジョウ、メダカ、アカヒレ
足場アナカリス、ミクロソリウムなどが丈夫で管理がしやすく便利です。
底床必要なし。大磯砂か川砂があればGood。
その他
3令 幼虫の大きさゲンゴロウ3令


 50mm〜80mmぐらい
飼育水槽15cm以上の入れ物
水深5cm〜10cmぐらい
水質えさが溶けて水質が悪化しやすいため、1日1回ぐらいの水換えを行います。水は汲み置きか熱帯魚水槽の水を使います。
えさマグロの粗、ヤゴ、小さめのドジョウ、メダカ、アカヒレなど
足場アナカリス、ミクロソリウムなどが丈夫で管理がしやすく便利です。
底床大磯砂か川砂があればGood。
その他えさを捕らなくなったら上陸準備に入っているので上陸させる。なお、水槽に指を入れて噛まれたりしないように注意します。
蛹の管理 上陸タイミング1日ぐらいえさを捕らなくなったら上陸させます。許容範囲は1〜2日ほど、それ以上遅れると死んでしまいます。
用土園芸用のピートモスかクワガタ飼育用の用土を用います。水を含ませ手で握ったときにわずかに手が湿る程度にしてから入れ物に入れます。
入れ物幅15cm以上、深さ10cm以上の入れ物。
管理温度出来れば25℃以上をキープします。それ以下でも羽化しますが羽化時期が遅れます。
羽化までの日数気温25℃ぐらいで22日前後です。

ゲンゴロウ3令


 羽化直後の成虫