・鹿島アントラーズ 2−3 横浜Fマリノス


鹿島

     ベベト 柳沢
   ビスマルク 小笠原
相馬   中田 本田 名良橋
  ファビアーノ 金古
      高桑

横浜

 ユ・サンチョル 吉田
三浦    平野   波戸
    遠藤  永山 
  岡山 松田 小村
     川口

 たちあがりはどちらも安易に浮いた球を蹴りあい、どうするの?
という立ち上がりだった。鹿島が何度か崩しかけた後の29分、
小笠原が柳沢に縦パスを通し、柳沢が右にいたベベトにパス、
これをベベトが角度のないところから技ありの左隅ぎりぎりへ
ゴールを決めた。このベベト、これ以外はやたら転がるは、やはり
引いて来すぎるはで、周りともタイミングが会わず、なんだかだった。
両チームの実力を考えると、なんとも物足りない前半だった。

 後半になり、鹿島はベベトが平瀬に交代。横浜は吉田が外池に交代する。
後半はいくつものドラマがあった。
まず、51分、名良橋の右からのセンタリングに柳沢がトラップが少し
大きくなったがゴールを決めたかに思えた。しかしオフサイドポジションの
平瀬がプレイに関与したと言うことで、ノーゴールになった。
終わってみればこれが効いた。
53分、岡山を永井に交代、永井を前に入れ波戸を最終ラインにした。
60分、中村俊輔の右CKをユ・サンチョルがバックヘッドで同点に
追いついた。

63分には横浜がカウンターから永井が持ち込み、シュートを高桑が
はじいた。こぼれ球を外からシュートに行ったが本田が飛び込んだのと
中のDF二人が落ち着いてはじいた。

押され気味だった鹿島だが、67分、縦パスに対して柳沢が波戸のマンマーク
を強引に振り切り、独走、ペナルティエリアの中でキーパーと一対一に
なりかけたところで波戸がたまらず柳沢を倒してしまいレッドカード
を受ける。これをビスマルクが落ち着いて左隅に決めて、鹿島が
リードを広げた。

一人多い鹿島は落ち着いていけば、このまま終わることができたと思うが。
この日の俊輔は許してくれなかった。
まず、左サイドで名良橋のファールを誘う縦突破、名良橋の応対が遅く、
二枚目の警告でなんと退場になってしまった。

11対11ではあんなに窮屈そうだった横浜が、10対10では俄然
スペースをみつけパス交換が小気味良く、鹿島はつききれなくなる。
そして82分、中村俊輔がこぼれ球を強烈なミドルシュートを突き刺した。
こうなると、もう止められない。
鹿島は85分に小笠原を熊谷に交代するが、熊谷はディフェンスに
追われる。
88分、永山が石川に交代。

ロスタイム、延長が見えてきたが、俊輔は輝いていた。
右ペナルティエリア内を縦に抜け、マイナスにゴロでセンタリング
これを詰めていた、ユ・サンチョルが決め、ついに逆転した。
時間がないところで本田を増田に代えて、自ら時間をつぶす鹿島は
そのままタイムアップの笛を聞き、途中では首位をつかみかけたが
終わってみれば、何とも後味の悪い敗戦となった。

さて、この日の殊勲者、俊輔に加えて、もう一つ、川口のバックの裏を
速い前への飛び出しで押さえていたのが効いていた。

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