鹿島アントラーズ 0−1 ジュビロ磐田
■鹿島
長谷川 マジーニョ
ビスマルク 増田
本田 ジョルジ
相馬 奥野 秋田 名良橋
洋平
■磐田
中山、名波、清水、奥、藤田、服部、
田中誠、アジウソン、山西、古賀、大神
前半、マイペースながら安定感のない鹿島を象徴しているのは、
中盤での本田とジョルジの位置関係が第一戦と同じく少し離れている
事が少なからずの原因だが、藤田が前半、なんと本田を押さえにいく。
これが当たった面もあるが、本田自体は新しいプレイスタイルの模索
を行っているのか長いパスチャンスを探し、それが遅れにつながる。
前線では、マジーニョが下がり、増田に制約がなさすぎ、長谷川は
動くと増田と重なり、自重気味になる。増田はスタジアムの後押しか、
ますますドリブラーに磨きをかけているようだ。
結果、前線の流動性がなくなり、マイボールながら攻められない。
しかし、驚くことは起こる。スタジアムでは悪質な押しだと思っていたが
家に帰って見ると、なんと長谷川の演技賞だった。古賀がレッドカード。
この日常に公平なジャッジを下していたモットラムのミスジャッジを誘う。
前半の41分という時間帯に一人少なくなる磐田。
後半、常に主導権を握る鹿島はしかし、決定的チャンスはほとんどなかった。
守りを固めるジュビロは精彩を欠いていた名波に変え鈴木秀を入れる。逆に
鹿島は、柳沢が長谷川に代わり入り、増田に代わり真中。
ジョアンカルロスの選手交代は、この日の最大の欠点である中盤には
なんの活路も開かなかった。
鹿島の最大のチャンスはマジーニョが外した。
そして、ジュビロの速攻で藤田が抜けて行くところを奥野が倒してしまい
退場。また同人数での対決に持ち込むことで、流れは変わった。
86分、本田がフリーのGK洋平に丁寧にパスそのボールを早めにつながず、
かなり距離を開けていた中山に絡まれ、ボールを奪われ、唯一の得点を決めら
れた。初のチャンピオンシップ第一戦の奥野がカズにボールを奪われるシーン
を思い出した。
試合終了、ナイスゲームメイクの磐田イレブンを祝福する事もできない
鹿島スタジアムには、競技場を降りて暴れる一部サポーターに悲しみを
感じた。
しかし、競技場には降りないまでも、試合経過となんの関係もなく、
相手選手へのばかあほまぬけ的発想の大声でまくしたて、それが相手選手
へのプレッシャーにでもなると真剣に考えているらしい謎の応援には
スタジアム全体がもはやサッカーに対して理性的ではないのなら
そんなファンに後押しされているチームが理性的に試合を運ぶ事が
できないのはしょうがないのかもしれない。
今日の試合を通じて、最後の崩しはなかったが、改めて鹿島の能力の高さ
も感じられる。磐田を相手にマイボールを基本に攻め続けられるのだ。
もう一度自分たちのバランスを修正して天皇杯を目指して欲しい。
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