全日本Jrユース選手権準決勝所感(西が丘)
昨年に続き、西が丘にジュニアユース選手権の準決勝を見た。昨年は、
J1,2リーグの下部組織が4強を占めていたが、今年は名古屋ジュニアユース
だけ。チームとしての力強さや戦術は昨年の方が上だったような気がするが
勝負をかけた白熱した戦いは楽しかった。
(35分×2)
○第一試合 高田FC 1−0 SSSジュニアユース
高田FC(奈良・赤)
11森 8今谷
9浦野
7倉山 6武田 10麻野 2岸本
3大城 5内田 4栗山
1谷口
SSSジュニアユース(北海道・黄/青)
9大前 12山本
3森野
10山瀬 13入江
8永野 6並木
4原 7矢野 18斉川
1三宮
安定した3バックが印象的な高田FCの立ち上がり。基本プレイも
きっちりしており序盤は押し気味。攻撃でも瞬間の縦の速さが印象
的な11森、上手い8今谷がSSSのDFを苦しめた。しかし、12分
3バックの一角、5内田が競り合いで足を痛めかつぎだされる。交代で
入った16津田が、途中から入ったせいもあり、試合の中での自分の
ポジショニングに迷っていた。
23分、6武田に代わり、テーピングをほどこした5内田が戻ってくる。
この後も、するどい突破を見せるのは高田FCだった。
対するSSSでは10山瀬の強引なドリブルと6並木の簡単にさばく
プレイが印象的。
後半になると、SSSも形を作り始める。並木がボールを少し持ち、長い
ボールを出すと局面が代わる。惜しいのはスペースに走り込むのが遅れて、
つながらないことが多かった事。しょうがない。
45分にはSSS、ツートップを一辺に2谷口、5設楽に交代。ヘディング
が強そうな風貌だが、あまり活力にはならず、56分には代えたツートップ
をまた元のツートップ9大前、12山本に代えるというJrユースならではの
奇策に出た。残り10分を切り、いよいよ延長になるかと思われた試合だが
64分、SSS10山瀬から中盤で奪ったボールを右タッチラインぎわで
受けた8今谷が、SSSのファーサイドDFの裏に、ピンポイントのクロスを
上げ、9浦野が胸トラップからそのままシュートをファー(右)に決めた。
66分には、SSS12山本を再び、2谷口に代えて、攻めるが、届かず。
終わってみれば、やはり個々のプレイがよりしっかり出来ていた高田FCが
勝った。
選手ではSSS6並木のうまさに感心した。
○第二試合 名古屋グランパスエイト 2−1 岐阜VAMOS
名古屋グランパスエイト(愛知・赤)
9坂 11富岡
10平林
7深谷 6大橋 8日下 5神丸
4森田 2石橋
3細谷
1森
岐阜VAMOS(岐阜・白)
11小倉 9白木
8矢島 7岸 10松井 6加藤(義)
5近藤 4足立 3加藤(威)2大堀
1羽田野
なごやのーーちからをーーみせてやーれーーーー
おいおい。^^;;
(グランパスサポーターのこの応援を天皇杯準決勝の一日前に聞くとは
思わなかった。 )
圧倒するグランパスは3分、左からのコーナーキック、誰かにふれた
こぼれ球を10平林が左足ボレーで先制した。
この後も、11富岡が抜けだしGKと一対一になるなど、何回か決定的
チャンスを作るがはずす。
5−0ぐらいのスコアになるのではないかと思ったがなかなか点が
入らない。
VAMOSは左サイドからの方が可能性のある攻めになっていると思った
が8矢島を下げ14加藤(翼)を6加藤(義)のポジションへ、加藤(義)
が左に回った。
グランパスは体つきが一回り大きく、局面では勝っているはずだが、
中盤の横パスが安易にカットされはじめ、点を取られる雰囲気はないが
試合が沈滞してくる。
32分にはVAMOSが右からのセンタリング、中央で完全にフリー
な6加藤義の気持ちが先行したシュートはミートせずで左にはずれた。
後半に入ってもフィニッシュまで行っては、体を張ったディフェンスにはね
返される名古屋の攻撃。そのうち、VAMOSの10松井をフリーにし始め、
前半は全く押さえられていた9白木の突破など逆にピンチを招く場面も出る。
名古屋は攻守に必ず顔を出す10平林をボランチに固定して、試合の安定を
はかった。
60分、VAMOSは14加藤翼を19市原に交代、
62分、VAMOSは3加藤威を12山門に交代した。
65分、ついに名古屋が追加点、中盤でカットしたボールを右前に供給
したボール、11富岡が抜けだし落ち着いてゴールを決めた。
67分、名古屋は7深谷を12清水に交代した。
2点差で崩れると思ったVAMOSだが、2分後にまた一点差に追いつく。
右からのセンタリングに飛び込んだ6加藤義がゴールを決めた。
わき返る父兄の皆さん。残りの時間、怒濤に攻めたVAMOSはロスタイム
にも決定的チャンスをつかむがシュートが外れた。
力の差が歴然としながら心のこもったVAMOSに感心しきり。
グランパスは、やはり、点のとれるところでちゃんと追加点をとって
欲しかった。
決勝の一戦、強いのはグランパスだが、高田にも十分にチャンスがあるだろう。
でも2試合通して心に残ったのは並木くんの試合後の号泣かな。まだまだ
上手くなれ。
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