・名古屋グランパス8 2−0 サンフレッチェ広島


名古屋

 ストイコビッチ 呂比須
 平野  ウリダ   望月
小川    山口
  大岩 トーレス 飯島
     楢崎

広島

下田、フォックス、ポポビッチ、上村、桑原、伊藤、古賀、
藤本、服部、森崎和、高橋

 快晴の国立競技場には4万7千の観衆が詰めかけた。熱気のある
スタジアムにつられるかのように、試合内容も、力の差が出てくだらない
試合になったらどうしようという気持ちは杞憂に終わった。
 カウンターをこぎ見よくしかけるサンフレッチェが、試合を押すシーン
が見られた前半、高橋の献身的な前線からのプレッシャーや、藤本の
つぼを心得たような攻めに、攻め込みながらも安定しない名古屋。
この時間帯、名古屋の山口はボールに絡み、存在感を示したし、楢崎の
速いパス出しで、序々に押し込む。30分すぎから厚い攻撃で、望月の
シュートが惜しくもはずれ、広島にもチャンスがあると思えた。

 後半、広島は怪我のポポビッチが川島に、森崎が大久保に代わった。
これで広島はディフェンスラインが不安定になるとともに、森崎より
うまいはずの大久保が持ちすぎでつぶされて、高橋や藤本にカウンター
のタイミングでボールがいかなくなる。
 ここからの名古屋は強かった。得点シーンは56分、ストイコビッチの
右からニアへのセンタリングに走り込んだ呂比須がダイビングヘッドで先制。
1点を取られた広島は、点を取りに行くが、それでますますバランス
が悪くなる。
 82分、ストイコビッチがオフサイドぎりぎりでトーレスに縦パス、
トーレスからのリターンを受けると、準決勝の再現のようにバック3人と
ゴールキーパーを手玉に取り、気持ちよさそうに2点目を蹴り込んだ。

 この試合に最後まで、勝利を信じて戦った広島に未来を感じた。
そして、99シーズン、常に優勝候補だった名古屋がノーマークになった
天皇杯で結果を出したがまだ発展途上。
2000年の名古屋は目が離せないだろう。

○その他交代 飯島→古賀(名古屋)、高橋→山口(広島)



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