・U−20日本代表の準優勝に感する雑感(April/26/1999)
久しぶりに選手達の親がマスコミをにぎわせるサッカーバブルが
世の中をにぎわせているが、「準優勝万歳!!」でも「決勝惨敗、実は日本は
弱いんじゃないの?」でもなく、純粋にJリーグが誕生したときに
中学生だった少年達が育っていったことを喜びたい。2006年の
ワールドカップはどんなことがあっても見なければ。^^;;
そういう気持ちが芽生えた。
今回のU−20のチームの今までとの違いは、まず第一に、層が
厚くなったことがあげられる。上手い選手自体の絶対数が増えた。
実は今回、主力だった金古が怪我、市川が体調不良で参加できず、
稲本が怪我の回復がおもわしくなく、途中出場のみであった。
にも関わらずこれだけの成績を残したのである。そして、層の厚さは
一人の選手にも当てはまる。一人の選手が二つ以上のポジションが
できるようになった事である。この功績はフィリップトルシエという
フランス人監督によるものが多いだろう。
さて、第二の違い、それは戦術のレベルアップである。フランス人監督の
試合の中での采配は、博打をうちすぎている感じがし、僕には同意でき
ない点もあったが、試合に始まる前の戦術という面では、これまで
の日本代表との違いが伺われる。それも一人一人の選手のレベルアップ
なしにはできないことだが、守備だけでなく攻撃にも形が出ていた。
第三の違い、それは自信だろう。今までのU−20の選手は、せいぜい
リーグにフルに出場している選手は一握り出だったのが、今回の彼らの
場合もう中心選手として活躍している選手がいるのである。彼らにとって
はU−20の他の国の選手は子供に映ったかもしれない。決勝を除いては。
決勝での大差、私は実力以上に差がついたと思った。そして負けたという
事は悔しいけど、若い世代で実力以上の地位を築いたときによく起こる
勘違いからの転落も、この準優勝で歯止めがかかったのではないかと
心のどこかでほっとしている自分を感じる。
世界に出ていく彼らにとっての本当の勝負は
トヨタカップを引き継いで21世紀におこなわれるだろう
「クラブチームの世界一決定戦」や、
「ワールドカップ」であって、この結果はマイルストーンでしかありません。
準優勝より優勝の方がいいに決まっているけど、でも準優勝を次の夢に向かって
の力にして欲しいと思います。
そして、個人に触れますが、
小野伸二の「キャプテンシー」が2002年のワールドカップに、
相応の実力と共に間に合う事を心から祈ります。
そのためには今より相当実力をジャンプアップしなければならないけど、
彼の向上心はそれを可能にするのではないかと思います。
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