・オープンに・透明にして欲しい(13/June/2000)
グローバル化が進み、メディア報道が加熱する世の中で、全てのものは
オープンで透明であることが求められる。
これに対して、クローズで密室の中で話を進めようとすればするほど、
人々の同意を得ることが難しくなるだろう。
政治しかり、企業経営しかり、そして、サッカーも。
一連の日本人代表監督問題で、トルシエが監督を続行するかどうかなどは
本来の監督の問題自体から日本サッカー協会の体質自体に話が変わっている。
そして、これは、日本のサッカーを愛する一人には、本当に寂しい話だ。
グローバル化がこれほど進んでいるサッカーにおいて日本の代表を仕切る
組織とはとても思えない。
こういう話は、例えば大会の運営などでも当てはまる。
W杯が開催されるスタジアムの一つである宮城競技場でこけら落とし
の試合が行われた。キリンカップ日本対スロバキアに集まる46000人の
観衆。さて、仙台のはずれのこの会場へのアクセスでは、当日まで一体
何がどうなっているかの告知がまったくされなかった。
そして、大会運営側の推薦する仙台か多賀城からのシャトルバスは試合前日
までしかそのチケットを売り出さないとのことだったが、その価格が2400
円。”高い”と思った私は当日、電車と歩きで行くつもりだった。
当日、仙台駅から岩切駅で乗り換え、利府駅へ。(230円)そして利府駅から
は臨時のバスが大増発されていて230円。つまり往復では920円であった。
車以外で試合を見に来た人の大半は、駅からの歩きを覚悟していたはずで、
実際岩切駅から歩く人も多数いたようだが、さて、利府駅からの大増発されている
バスを告知しない理由はいったいなんだったのだろうか。
帰りのバスの発着場が、場内の地図ではまったくわからない。そして、
ボランティア(バイトかも)の人に聞いても、警備の人に聞いても帰りの事は
その時間帯にならないとわからないと言うことである。
念のためにボランティアの皆さんは丁寧に話してくださり彼ら自体には
親切にしていただいた。
トイレの数も少ない。競技場の外のトイレも含めて仮設トイレを作って
いかないと。宮城競技場に皆が来るのは一度だけで、その一度でいかに
お金を吸い取るかを考えるのではなくて、何度も足を運んでもらいたいの
でしょう。そして、W杯では世界中の人に仙台市、宮城県をアピールしたい
のでしょう。
せっかく2002年の大会までに何度かシミュレーションが出来る機会
があるのだから、
イベントの運営自体をオープンにして、観客や市民と対話しながら
2002年までに運営のレベルをあげてほしいと思う。
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