・私にとっての日韓関係 (October/21/1997)

 筑紫哲也がメインキャスターをやっているニュース23で日本での
日韓戦の直前にとりあげられていた。内容は、日韓戦を前にし
て、水曜日から列を作っている様子や、チケットが一瞬にして売り切
れた事などで、マスコミの報道によくある、過去の歴史的な経緯もあり
必要以上に盛り上がっているという批判的意見の入る報道。
最後に筑紫さんが、
「スポーツに政治や歴史が入ってくるなんてあまり良い事ではないですね。
 ただ単にサッカーの試合というだけではこんなにはならないよね。」
という発言をされた。
この一スポーツキャスターの意見を聞いて普通の人はどう思うのだろう。
政治や歴史を持ち出すにしては安易すぎる内容だと思った。

 私が小さい頃、プロレスが大好きな祖母は、外人を相手に馬場や猪木
そして、多分私が幼い、もしくは生まれる前には力道山がアメリカ人や
イギリス人に勝つ姿に声を限りの声援を送っていた。彼女にとっては、
娘(母の姉)を空襲で失った悲しみも含めて、アメリカは許せない国
だったようである。しかし、二世代下の私にはそういう意識はない。

 韓国の人たちは、日本人に対して、祖母がアメリカに対して感じている
ような感情を今も抱いているのだろうか。特に次代を担う若い人も同じ
感情なのだろうか。マスコミの報道どおりなのだろうか。韓国で住んで
いる彼らと話ができないものか。

さて私の場合であるが

政治や歴史的経緯を感じながら日韓戦を見る事は全くない。

ただしサッカーのという語をつけると話は変わる。
サッカーの上での政治、サッカーの歴史的経緯を非常に感じながら
見ている。
過去大きく韓国に負け越している日本のサッカー。
W杯、オリンピック、いつも韓国の壁にはじき返されてきた。
そして、ここ5〜10年、急速に力をつけて来た日本をやっとライバルと
みてめてくれた韓国。そんな国との対戦であるからこそ、
他の国との対戦より勝って欲しいという気持ちを持つ。

東アジアのレベルアップにはこの二国の間の対戦が非常に意味を持つ。
ただし、韓国に勝ったからといってW杯に出れるわけではなく、
韓国に負けてもW杯に出れるかもしれない。世界に届くには、互いに
切磋琢磨する存在であるが、世界は別の重要な事が必要になる。
ライバルだけに頑張ればいいのではない。安定して勝てる力を持つ事
が重要である。

日韓の対戦ばかりがクローズアップされているが、2002年を考える
とどう協力関係を築くかが重要である。

草の根レベルでも、2002年韓国日本大会がうまくいくよう何か
協力出来ることはないのだろうか。

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