4.香港対ネパールにヒデを見つけた
日本の試合が現地時間20時に終わり、日本人観戦者の半分ぐらい
が去っていった。お気楽モードでの第二試合観戦。
試合がはじまってしばらくして、どうもネパール側が活躍した
時に、なんだか競技場の雰囲気が盛り上がるのを感じた。見てると、
ネパールの国旗を持った人たちが何カ所かに固まって、いるではないか。
香港は8のゲームメークがセンスがある。16のリベロが前に絡んだ
時に雰囲気ができる。11は球裁きがうまいが、センスが悪そうだった。
何回かの攻め上がりでは、スピードに乗ったシーンも見せた。
しかも、どう考えても局面も全体も香港の方がバランスがとれているのに、
ネパールが先に前半に得点してしまい、ネパール応援団が超盛り上がり
香港が落ち着きをなくすのだった。
後半に入り、香港は、センタリングをファーサイドでヘディングで
ゴールを決め同点に追いついた。ネパールはフィリピンに比べるとしっかり
しているが、しかし、ワンプレイずつにトラップが入り、ダイレクトプレイ
が少なく、また、後半途中からは香港の圧倒的攻撃にいまにも点を取られ
そうな時間が続く。自分たちの座っているところからはファーサイドで
試合が続く時間が長くなっていることから、一人の選手が気になりだした。
ネパールの9番である。姿勢、ボールを追いクビを振る姿、ボールキープの
体の入れ方がヒデに似ているのである。自然に私たちは、
ヒデにボールがいくたびに「ひでー!!いけーー!!」と笑いながら見て
いた。結構うまくボールキープして、ネパールの唯一のパターンとなる。
そのヒデが85分にやってくれた。キーパーのパントキックを、何気なく
チャージするとうまく体に当たり、ヒデの前にこぼれる。これを落ち着いて
ゴールゲット、スタジアムが歓声と香港人のブーイングでわき返った。
香港は、審判にかなり、文句を言ったがジャッジは覆らず、この後の5分
のロスタイムも耐えて、ネパールが大金星をあげた。
日本にとっては、どちらもフィリピンよりは強い相手になるが
ネパールよりやはり香港の方が引いて守られたときにいやだろう。
香港相手にどれだけやれるかが二次予選をにらんだ鍵となる。
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