山のようにバスが駐車場に並ぶ。海を越え日本からはるばるやって きた人達。私たちのバスの横には中田英寿後援会であった。 選手を今までもり立ててきた人達も多数来ているのだろう。 スタジアムは大きい。山のようである。10万人規模のスタジアムが 日本にはできない。うらやましい。 一人の年輩の韓国人が日本人の列に罵声を浴びせながら歩いていた。 同じツアーの一人がいきなりなぐりかかられたが。 そういう人は基本的にはいなくて、逆に友好ムードだった。 ワールドカップ行きを決めている韓国には余裕が感じられる。 スタジアムの中に入って改めてその大きさに感心させられる。日本 の半分もいない人口でこれだけのスタジアムを作ってしまうのだから。 日本人はなぜかホーム側のゴール裏を満員にするだけの人が集まった。 アウエーという意味ではウズベキスタンで一番感じたような気がする。
井原、秋田がセンターに、4バック、中盤はダイヤモンド。
韓国は、ホンミョンボがいないが誰がそれを埋めるのか。
開始早々、日本が押し込む。
前半2分、名波が左の相馬にパス、相馬のセンタリングを中で、
呂比須とカズがダミーになり、中央フリーの名波が右隅に慎重
にたたき込んだ。
早い時間の先制点は、このW杯予選で何度も見てきた姿。問題は追加
点をとれるかどうか。
日本はその後も、高い位置でプレッシャーをかけいい雰囲気で攻め
ていた。UAE戦との違いは、相馬の積極性、山口が必要以上に
前への意識を持たない、北澤が2トップを抜かしていく、
秋田と井原の最終ラインの高さだった。
韓国は右サイドが比較的弱い。(コジョンオン、ハソクジュサイドと
逆側)日本が相手の右つまり、左サイドを中心に攻めることで
完全に主導権を握った。何回も相馬があがっていくがいかんせん、
センタリングがちゃんと上がらない。
右サイドも決定的に崩されることなく、逆に一度呂比須へのセンタリング
オーバーヘッドと言うシーンもあった。
そして37分、相馬が高い位置で抜けていき、またゴロでセンタリング、
呂比須が追加点をあげた。
そしてその直後、秋田と名良橋がチェヨンスをはさみ、秋田が
バックヘッドでチェヨンスの鼻をへし折った。チェヨンスは鼻から
血を出す。
まさしく極悪の極み。わざとではないとはいえおそるべし。
主導権を握ったまま前半が終わる。
韓国は層が厚いと思っていたがさすがにホンミョンボの代わりになる選手
がいなかった。こちらの左前のスペースはホンミョンボがいたら事前に
消されていただろう。
相馬・北澤は、運動量だけで勝負していたがそれもよかろう。いるところ
が悪いわけじゃない。ただ、へたなだけで。カズと呂比須の浮かせて壁を
越えたFKに空振りをしている北澤も積極的なので許せる。
後半、次第に韓国がペースを握りはじめると共に、イエローカードが出る。
カズとチェヨンイルが接触プレーから熱くなり両方警告。
その直後に呂比須ももらってしまう。次試合には出れなくなる二人。
特に呂比須は痛い。
このあとしばらく韓国ペースが続く。左右のサイドから早めに
中へ当てて来るがあと少しのところでイージーミスが出る。
ゴール前まで殺到する韓国オフェンスをすんでのところで交わす。
日本は半歩ではあるがボールによっていることで、DFの集中が続く。
65分頃、北澤に代えて平野。平野は試合の中で浮いた存在と
なるが、それでもこの試合を経験したことは後に生きるだろう。
試合の結果がはっきりしたのは終了をまたない75分頃、チェヨンイルが
中田を倒し、2枚目のイエローをもらい退場。
日本はその後、チャンスももっと作れたが無理をせず、80分すぎからは
意図的に後ろでボールを回した。試合終了のホイッスルまでその後は
全く危なげなかった。
秋田は、相手FWと審判のいないところで多少こづきあいをしていたが
秋田が、井原にマーク相手をプレゼント、井原が報復をくらっている
シーンがあった。
ホンミョンボがいなかったおかげで2点がとれた+今年最高の高い位置
からのDFでなんとソウルで勝てた。
自力はないが、なんとかもう一度チャンスが巡ってきて欲しい。
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