日本 6−3 ウズベキスタン

異様な雰囲気に包まれる国立競技場、ピッチにあらわれたのは以下のメンバー。
  城 カズ
 名波  中田
相馬 山口  名良橋
  小村 秋田
    井原
    川口

 カズのコンビはやはり城、3バックでどこまで安定できるか、ボランチ山口への 負担を省みず、攻撃的に攻めるか。

 開始後まもなくウズベが左から持ち込もうとしたところ、名良橋が、ジョルジ譲り の極悪削りをする。激しい。
 4分、スローインの落としを名波がセンタリングカズが得たコーナーをちゃぶんくんがおそれる名波のコーナーキック。キーパーパンチングのこぼれ玉を井原がペナルティエリア内で大きく切り返した。
ウズベDFがたまらず足を引っかけ、なんといきなりPKの大チャンスを得る。
キッカーはもちろん、加茂さんがこだわり続けたカズ。お願いだ、何でもいいから決めてくれ。
 カズは渾身の心を込めて、左に蹴りこんだ。日本先制。

この1点で、ウズベは攻める必要が出てくる。対する日本は相手陣では持たせ、自陣にはいったところでプレッシャーをかけ、カウンターで攻撃する。
 エリア外で井原がシャツキフを倒し直接FK、しかし、壁に当たった。
 15分ぐらいの時間帯はウズベが攻め込む。しかし、決定的なピンチになることなく 耐える。
 名波が相馬を使う。左のスペース走り込む相馬がセンタリング、ファーのカズに合うが コーナーに逃げられる。
 次は自陣で追い込み取ったボール、今度は中田が左のカズへ、カズのシュートは相手DFにあたり、キーパーが見送ったボールはわずかにゴールをはずれる。
コーナーのこぼれの折り返しに対しては2列目の山口が飛び出す。これも相手キーパー にキャッチされるが、日本のペースで進む。
 相馬の縦パスをカズが左、ゴールポスト付近まで持ち込み、ファーの中田へ、ダイレクトで蹴り込むがおしくもはじかれる。
そして、追加点は23分に、名波がオフサイドラインに対し2列目から走り込んでいる相馬をみこしてボールを左のスペースに送る。走り込みドリブルでぎりぎりまでひきつけた相馬が真ん中フリーのカズへ滑りながらゴロのパス、カズが追加点を奪った。勝てるぞ!!いい時間帯である。
 相手の攻めに対してはうまく体を寄せ、自由にさせない。
 この後、2本連続で中田が右サイドを使う。折り返しはいずれもおしくもFWの前 でカットされる。しかし、右サイドからまた崩す。名波の大きなクロスに前線に出た名良橋がヘディングで折り返し、カズのシュートは惜しくもDFに寄せられて、コーナーに 逃げられる。
 この後、またウズベの時間帯、立て続けのコーナーも最後は川口ががっちりキャッチ。
 次はカズのシュートがDFにあたったこぼれを城!!惜しくも外れる。
次は名良橋のセンタリングを城がダイレクトで打たず、止めて、ゴールを外す。
今度はカズが左側を持ち込み、シュートを打たず、フリーの城へ、城はワントラップ で落ち着いて、インサイドではずしたおいおい。3本連続でいやな雰囲気。
 名良橋がロングシュート、これも外れる。
 この雰囲気を断ち切った3点目は40分、名波からの浮いた横パスを受けた中田が弾むトラップの後、迷うことなくボレーでエリアの5m外から、シュート!!相手DFにあたったボールは左隅に吸い込まれる。
左サイド45度35m、名波が直接FKちょんとだし、中田がシュートをねらうが枠を外れる。

このまま終わるかと思った前半のロスタイムになんともう1点奪う。4点目、外してきた城が中田、カズととおしてカズのスルーパスを受け、ノートラップでちょんと、キーパーのタイミングを外したゴール!!!この1点は大きい。

・W杯予選ならではの選手の激しさが伝わってくる。
・前半は珍しくカウンターを基本にしたいい展開だった。ウズベDFはずたずた。
・対して、ディフェンスは、ウズベのDFがあがってくるとき以外はおおむね安定している。
・相馬、人生のすべてを1戦目だけで使い果たすな。
・ウズベのモモトフはミスしまくり、石井ちゃん状態でお笑いである。

後半
ウズベが連続で日本の左サイドをねらうが、名波のカバーがはいり、うまくいく。
49分城が、右を上がり、中がニアに入る後ろで、山口がフリーで上がるがシュートは キーパー正面。
51分、秋田が足払いで直接FKを許す。レベデフのシュートは強烈ながら枠を外れる。
53分、山口のセンターライン付近での横へのミスパスが相手速攻を食らう。シュクビリンが右に流れながらシュート、川口の横を抜けて行くが、50cm枠より左。初めて 完全に崩される。
55分、名良橋のミスパスを拾ったウズベが、クロスを上げ、ヘディング!しかし川口 がキャッチ。
56分、攻め込んだ後帰れない日本、簡単に自陣シュクビリンまでパスをつながれ、小村の裏へパス、シャツキフに流しこまれ1点を許す。
58分、城に代えて西澤投入。
60分、シャツキフが失点したときと同じような裏へのパスだしをする。オフサイドだったが中盤のDFが甘い。数的有利を作っていない。
62分、相手DFのまたを抜き、抜け出た中田だが、折り返しを失敗する。
63分、カズが左ライン近くでカズフェイント、折り返し、ファーの西澤がヘディングシューをミス!!しっかりせえ。
64分、西澤が前でがんばり、DFから奪い横のカズへ、ドリブルで持ち込み、左 にゴール!!
67分、また西澤が外した。頑張れ!
 68分、名良橋に代えて中西を投入する。
中盤、すかすかになってしまう。前半は、名波がケアをしていたが、名波、中田が守備 に顔を出せなくなり、フリーの選手ができる。 69分、キーパーと最終ラインの間にふわりとしたパスが、FWと川口が競り合い、川口がキープしたがなぜかPK。確かに主審からはブラインドサイドになっていた。真正面に蹴りこまれる。5−2。
 これでまたウズベキスタンにペースを奪われる。
 チェックが相当甘い。ついているがチャレンジしない。前を向いてパスを出される。
 72分カズが浮いたパスで右を走り抜ける中西の前へ、相手DFと競り合い、コーナーを奪う。しかし、コーナーは誰にもさわらず外へ出てしまう。消耗する日本選手、イージーミスが多くなる。対するウズベキスタンは消耗が少ない。
 山口の中盤でのミスパス、ドリブルするウズベキスタンにチャレンジせず、押し込まれ 崩されて、シュートを打たれる。
 77分、右サイドにわたったボールに誰も寄せない。余裕を持ってラインの裏をとり、シャツキフにゴールを奪われる。なんと2点差まで詰め寄られる。
80分、そのいやな雰囲気を立ち去ったのはまたもカズ、中西の折り返しをペナルティエリア内左でトラップミスで大きくはねたボールに体をうまくいれ、左サイドにインサイドに蹴り込んだ!!
そして、西澤に代えて本田投入。短期決戦ならもういらんとも思うが、2ヶ月、西澤よ 頑張れ。
 本田を入れることで中盤でのチェックが利くようになる。また山口が上がりを見せる。
85分本田の横パス、スルーからカズのシュートは惜しくもキーパーに阻まれる。
ロスタイム、最後のコーナーをニアでクリア、折り返しも川口がクリア。そして、ロスタイムで前でDFに詰めるのはカズ。
そのままタイムアップ、3点取られた。しかし、好発進であると素直に感じた。
・中盤がいかないから最終ラインが薄くなり、ずるずる下がる。90分の中でDMFが一人の時間帯があるのはいいと思うが、ずっとではつらい。山口、名波は大変だっただろう。
・改めて、カズの偉大さを感じた。

W杯観戦記目次へ
ホームに戻る