・パルク・デ・プランスで生W杯モード突入



6月25日10時〜
 ホテルでしばらくゆっくりした私達は、ガッレ・デ・リヨン駅
へと向かった。11時には着いた。
 明日、日本ージャマイカ戦を見に行く時、TGV
の出発駅である。TGVの出発駅は、一つに集約せず、パリ北、
パリ東、ガッレデリヨン、モンパルナス(まだあるのかな)と
いろんなところに分散している。上野と東京以外にもいろんなところ
に新幹線の駅があると思ったらいいでしょうか。
 日本で予約していたTGVの出発の時間を2時間程度早める事と、
帰りのリヨンを出発する時間も少し早める事が目的だった。
フランス語でそれを説明するためにFXの流暢で例文を探しだし、
スケッチブックにそれを書いて、地下のインフォメーションコーナ
ーで見せたら上の階に行けと言われた。そこで、上に行くと窓口が
あったのでまた見せた。銀行にもある、窓口番号をもらい、ひたすら
に待つ事になる。気がつくと、私達のホテルのフロントで待ち合わせ
ようと竜さんとの約束の13時に近づいていた。私達は相談の上、
私がとにかく、ホテルに戻ることになった。
 地下鉄を乗り継ぎ、モンマルトルの駅から急いでフロントに戻ると
竜さんがいた。「よう」とマイペースの竜さんだった。
30分ぐらい待っていると、あっこさんが走って帰ってきた。
モンマルトルの駅から反対方向に行ってたらしい。^^;;
無事にTGVの時間をずらすことに成功した。ちなみに竜さんも
同じ時間だった。
 竜さんと私らは、ホテルの近くのレストランでご飯を食べた。
「はじめてまともに食べるなあ。」と竜さんは言ってた。後になって、
わかったのだが、フランスパンのサンドイッチやクレープなど
がおいしくて、やはり私達もしっかりとレストランで食事を食べる
事は少なかったように思う。ふと気づくと3時前。
「ちょっとゆっくりしすぎたか?^^;;」とあわてて、地下鉄に
乗り込んだ。地下鉄の中にはベルギー人がいるいる。
 9号線で一本でポルテ・デ・サン・クラウド到着。駅を降りて、地上
に上がっていくと、ベルギー人がいっぱいいる!!そして、韓国人
も。みんな自国のユニホームを着て楽しそうだ。韓国人は、バッチや
小旗を配りあるいていた。そう言えば、昨日香港からパリへの飛行機
に乗るときに、同じ飛行機に韓国人が多数いた。3才ぐらいの女の子
がお父さんに着せられた韓国ユニホームで胸を張って歩いていた
ほほえましい光景を思い出した。
 ベルギー人は陽気に歌っている。それにしてもベルギー人は
何を食べているのだろうか。どいつもこいつもでかい。
 いた、稲葉さん。噂には聞いていたがすでにサラリーマンの面影
はまったく消え、楽しそうなサッカー浪人と化していた。「楽しそう
やなあ」と言うと、「いえい」とか言ってた。完全に世捨て人モード
だ。いかん。試合まで時間がない。はやくチケットゲットせねば。
竜さんと「じゃあ試合後またホテルで」と別れ別れになりダフィー
活動に入った。
 交渉成立したのは、地元の兄ちゃんだと思うのだが、二人連番を
800フラン(1フラン25円程度)で購入した。もう少し落ち着いて
やればもっと安い値段で入れたのかもしれない。とにかく慌てて
中に入った。早くも両国の選手が入場し、今まさに国家斉唱だった。
席は、バックスタンドゴール裏よりだった。まわりは
みんなベルギーモード。ベルギー人にしてみれば韓国人に見えた
事だろう。
 ベルギーではお約束のようにシーフォを探した。いた。^_^
韓国チームはどこまでやるのだろうか。ベルギーは決勝トーナメント
に行くためには2点差以上で勝ちたいところだ。
 前半、いきなりベルギーが攻勢に出た。そのパス回しは欧州の国
らしく、グランドいっぱい使い、波のように押し寄せるものだった。
韓国は守勢に回る。7分にはニリスがゴールをあっさり決める。
ベルギーの応援でスタジアム全体に揺れるような歓声がこだました。
 これは何点入るのだろう。韓国は木っ端みじんにやられるのか。
韓国はソ・ジョンオンが前でポイントを作れず、チェヨンスも完全に
ベルギーDFに体負け。全く存在感がなかった。ユ・サンチョルが
なんとか試合を作ろうとするがなかなか思うようにならない。
 ベルギーはシーフォがかっこよすぎる。あっこさんが「かっこいい」
を連発。何度も形を作るが点が入らない。オリベイラ。彼のミスプレイ
に私の近くに座っていた子供がなんか大声で怒っていた。そんなに
怒るな、オリベイラなんだから。と思った。^^;;
 ハーフタイムでは気まぐれなベルギー人を写真におさめた。
どうも私達に、韓国も頑張っているよと言っているようだ。適当
に相づちを打っていた。
 後半に入るとオリベイラが首になり、謎の9番が入ってきた。これが
ベルギーの失敗の一つ目。そして、シーフォを交代する。確かに後半
は疲れたのか、マークがきつくなったのか目立たなくなったシーフォ
しかし、これでベルギーはボール回しに意図がなくなりはじめ、そして
右の攻撃が9番が持ちすぎるは取られるはで、逆に韓国が攻めはじめる
事になるのである。73分、ユ・サンチョルが同点ゴールを決める。
一部韓国サポーター以外はシーンとするスタジアム。そして、私達の
周りの陽気なはずのベルギー人達はついになにも言葉を発する事が
なくなり無言でスタジアムを見つめるようになった。逆に韓国が押し込む。
そのままずるずる最後まで。タイムアップ。そのころメキシコはオランダ
と引き分け。結局1点差で勝っていても、決勝トーナメントには行け
なかったのだが。

試合終了と同時に怒号とブーイングに包まれるスタジアム。帰ろうと
私達が階段を上がっていくと、そこには佐藤夫妻がいた。偶然という
よりは普通にまるで横浜国際で合うように自然に会った。^_^
佐藤夫妻とスタジアムを出て、パリサンジェルマンのショップで
サッカーグッズを見た。そして、地下鉄に乗り込み、彼らは途中
で郵便局で記念ポストカードを買うために降りていった。
 私達はホテルに戻り竜さんと合流。そして、ホテルの近くでご飯を
食べることにする。歩いた末に中華料理屋にした。パリは9時頃まで
余裕で明るい。夜中のはずが夕方という感じだった。
食べ終わってホテルに戻った。ドイツーイランを子守歌に熟睡したの
だった。

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