スキー場

 (昭和20年代後半頃)


 私が子供だった頃のスキー場は,休みになるとロープトゥが動いていて,ロープにつかまって中ほどまで上っていき,滑り降りていました。終点より上の方は傾斜もきつく小学生から中学生の私には,ついにそこから滑ることはできませんでした。
 富士見町3丁目33番地に私は住んでいたのですが,冬には家の前で,スキーをはいて,山伝いにこのスキー場までくることができました。今思えば,随分恵まれた環境にあったと思いますが,残念ながらスキーの腕はあまり上達しませんでした。スキー場のすぐ下に住宅があり,スキーをしていてのどが渇くと,玄関の戸をたたいて,「すいません,水を飲ませてください!」と声をかけていました。今思えばそこのお家にとっては,とんでもない迷惑な話だったと思いますが,いつも快く「ハイ」と言ってコップに入った冷たい水を飲ませてもらったものです。そんな地域の中のあたたかい人間関係がありました。
 スキー場の向かって左手には,ジャンプ台もありました。「北大の学生さんたちがスキーの練習に来た」とか,冬になるとそんなことも話題の一つでした。


【現在のスキー場(平成9年5月18日)】

 

 

 

 


思い出を語る

ふるさと大夕張