天気図の解析


 
1,大規模な場を調べる
 ゾーナルパターンとメリディオナルパターン
   ・ゾーナルパターン
     500hPa等高線が平行である
     東西流がはっきりしている
     地上の高気圧、低気圧の移動は順調で、低気圧は発達しないことが多い
     晴天、雨天の変化も順調

   ・メリディオナルパターン
     500hPa等高線が大きな波動を描いている
     南北流がはっきりしている
     低気圧、高気圧の移動が遅い
     低気圧が急速に発達する
     シビアな気象現象が起こりやすい

2,気圧の谷(トラフ)と気圧の峰(リッジ)の解析
   ・トラフは天気図に書き込んでおく(青、2重線)
     500、700hPa天気図に
   ・ワームトラフ
     暖気がトラフに入る状態
     速度が速い
     その下の低気圧はあまり発達しない
     比較的天気がよい
   ・コールドトラフ
     寒気がトラフに入る状態
     速度が速い
     トラフが深くなる
     東側の低気圧が急速に発達する
 
3,上層のジェット気流
   主に300hPa面に現れる
   50KT以上の強風帯	(青、矢印線で天気図に書き込んでおくこと)
   このジェットの下層はたいてい前線がある (850hPaで検証すること)
     前線解析の特徴(温暖、寒冷前線)
      ・等温線が混んでいる
      ・北側、北風、南側、南風 (風のシアーがはっきりしている)
      ・北側、乾燥、南側、湿潤

4,高気圧、低気圧の移動の確認
   ・高気圧
     赤丸で印を付け、移動方向を矢印で記入
   ・低気圧
     青丸で印を付け、緯度方向を矢印で記入

5,うず度とトラフ、リッジ
    正のうず度の所は、トラフに対応
    負のうず度の所は、リッジに対応
   するので、一応確認しておくこと
   うず度は全体の塊としてとらえること

6,傾圧帯とうず度、上昇流、湿潤域について
   ・500hPaのうず度の0の値の線(0線)は、  (赤実線で記入のこと)

     ジェット気流と対応
     T−TD < 3度以下(非常に湿っている)となっていることが多い(赤で囲む)
     前線帯
     少し前方に上昇流が見られることが多い

   ・上昇流は、
     正のうず度の移動する方向に出現する

   (T−TDと上昇流は、700hPa天気図を用いる)   

7,低気圧の発達と、トラフの深まりの解析
   ・地上大気圧のうず管が、上空に行くほど西に傾くと、傾圧不安定な場となり、
    位置エネルギーが運動エネルギーへと変換され、低気圧が発達する。

   ・地上低気圧と、トラフの関係
    トラフが西側 : 地上低気圧発達
    トラフが真上 : 地上低気圧発達しない
    トラフが東側 : 地上低気圧衰弱

   ・トラフも深まり
    トラフの後面の寒気移流 : 深まる
    トラフの後面の暖気移流 : 浅くなる

   ・500hPa面で、
     等高線と等温線が交差していると、深まる (傾圧不安定な場)    
     等高線と等温線が平行なとき、  深まらない    

8,天気分布の把握
   ・天気図の初期値で、どこにシビアな現象が起こっているか確認する
   ・シビアな天気と、風、うず度、上昇流、T−TD、の関連を見る

 
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