ツームストン・ドライバー

墓石落とし。

元来はヨーロッパ系のテクニックであり、あのA・T・ジャイアントがT・タイラーに見舞って病院送りにしてしまい、以後自ら禁じ手にしたというエピソードが有名。ドリルアホール・パイルドライバーやジャンピング・パイルドライバーとは反対方向に相手を抱え、頭をヒザに挟んで反動をつけて落とすという恐ろしい技。日本マットでは何と言ってもD・キッドのそれが印象的であり、初代タイガーにとっては83年4月1日、後楽園ホールでのタッグマッチでこれを喰らい、頚椎挫傷で欠場に追い込まれた苦い経験もある。その復帰戦となった同月21日、蔵前国技館でのNWA世界ジュニアヘビー級王座決定戦では、タイガーとキッドが死力を振り絞ってこの技を打ち合うという凄惨な幕切れになったものだ。
タイガーも初期はジャンピング式を使っていたが、ツームストンからダイビング・ヘッドバットという流れをキッドから盗んだ形で多用するようになった。その後現在に至るまで、ある意味でジュニアヘビー級では定番の技となっている。