98年質問番号30. システム部門のスピンアウトの理由

質問  大企業に多いのですが、システム部門が独立して 別会社として設立されるケースがありますが、あの方がコストが安くなるのですか。 メリットは何ですか。

回答 メリットは3つです。

  1. 新規事業として、安い労働力が確保できる。スピンアウトした会社の親会社の給与水準は 、例外なく情報サービス産業より高いです。
  2. 新規産業として、小回りの利く、業界に合った意思決定(経営)ができる。
  3. 親会社の雇用を吸収できる。大抵の場合、親会社は、合理化で余剰人員が生まれている 場合が多い。
98年質問番号31. プロキシーサーバーとは

質問  プロキシーサーバーについて教えて下さい。

回答  Proxyサーバ(プロキシー=代理・さーば)とは、 自分のマシンの代わりに他のマシンにアクセスしてくれるサーバのこと。Proxyサーバがアクセスして得た情報はProxyサーバ内に貯えられ、あるマシンへアクセスした情報がこの中にある場合、貯えられた情報が自分のマシンに送られる。つまり、われわれがインターネットであるホームページを検索したい場合、共通のProxyサーバを経由していたら、以前誰かがすでに検索済みであれば素速く検索できるということです。
したがって、プロバイダーはサービスとしてProxyサーバを設置しています。

社内のファイアウオール(FireWall=防火壁)の中にProxyサーバを設置すれば、セキュリティ向上 にも役立ちます。アクセスがそこで中断されるからです。


98年質問番号32. スカイパーフェクトTVとNTTの提携

質問  スカイパーフェクトTVがNTTの提携して 家庭パソコン向けにゲームを送信するらしいのですが、これはインターネットとどう 違うのですか。

回答  目下調査中


98年質問番号33. シスアドの受験勉強方法

質問  シスアドの試験を受けるために、専門学校に行って います。それだけでいいですか。どんな勉強をすれば良いですか。

回答  シスアドの試験は、専門学校に行かなくても合格可能です。
この試験は、情報システムの利用者のための資格試験です。利用者ですから、学校に行かなくても 実務でコンピュータをさわっていれば合格できるようになっています。でも、実務経験の ない学生は、専門学校に行くのも近道かも知れません。先生のゼミ生で3人合格しましたが 、2人は専門学校に行っていません。ここでは、専門学校に行かずに合格する勉強方法を 回答します。


98年質問番号34. 古いパソコンでインターネットできるか

質問  私は、古いパソコンしかなく、モデムも 付いていません。インターネットはできますか。

回答  あまり古いパソコンでない限りインターネットは可能です。
CPUがDX4(デラックスフォー)の66MHZ(メガヘルツ)位であれば、インターネット は十分可能です。ただし、メモリは32MB(メガバイト)に増強すること、ブワウザーは 最新のものでなく、OSがWindows3.1ならInternetExprolerの3.0の16bit版、OSがwindows 95ならIE3.0の32bit版を導入すること。勿論、モデムがなければ購入してつけること。 素人には、RS232C経由のモデムが付け易いです。
このほか、古いパソコンをリニューアルしてインターネットをする方法もあります。 古いパソコンを新しくする方法は、2種類あります。旧NECの98シリーズは困難ですが、 DOS/V互換機なら5万円位で最新のパソコンになります。


98年質問番号35. インターネットのプライバシーの侵害

質問  最近インターネットでプライバシー侵害の問題が 起きています。規制や法律について詳しく教えて下さい。

回答 日本でも1997年6月10日著作権法の一部が改正されて、「公衆送信」という概念が導入され インターネットもはっきりと著作権法の対象となりました。そのほか、ほとんどすべての行為が規制 や法律の対象です。詳しくは下記の質問の回答を見て下さい。

97年質問番号42. インターネットで禁止されていること

質問 インターネットを使用する上で、法律で禁止されていることを 詳しく教えて下さい。最近「インターネット宝くじ」が問題になりましたが、情報発信者の チェックはどうなっているのですか。

98年質問番号36. Windows95からWindows98へのアップグレードは

質問  自分のパソコンをWindows95からWindows98 へのアップグレードした場合、今までのソフトウェアはすべて使えますか。

回答 Windows98は、ハード面への対応が主体で、ソフトウェアに関する飛躍はあまり ありません。したがって、従来のソフトウェアは完全に動きます。注意点は次の3つです。

  1. IE3.0は動きません。
  2. 特殊なデスクトップツール(操作画面を効率化するソフト)で、Win32APIやWin16API を使っていないものは、動作しません。
  3. FAT32に変更するとFAT16では動作しません。
注意 Windows98が動かないパソコンがあります。主としてノート型に多いのですが、SONYのバイオ、シャープのメディウス、IBMの古いThinkPadなどで、マザーボードが自社設計のものに発生しています。メーカーはすぐ手を打ったようですが、 Windows95からWindows98へは、慎重な検討をしてからにすべきです。
関連質問、

97年質問番号37. WINDOWS98と95の違い、必要性

質問 ウイドウズ98の95の違い、利便性と将来性について

98年質問番号37. Windows95とWindows98の違い

質問  Windows95とWindows98の違いは何ですか。

回答 Windows98は、マイクロソフトとインテルが毎年決めるハード仕様の98年版PC98(NECの パソコンのことではありません)を実現するためのOS(基本ソフト)です。
今年もすでにハード仕様のPC99も発表されていますが、PC98の延長です。このPC98 を実現するOSとして画期的ですが、ソフト的には飛躍はなく、効率アップと不具合の修正 です。
端的に結論から言えば、従来のハードを使う人は「バージョンアップの必要はなく」新しいハードを使う人は「バージョンアップすべき」です。

詳しくは、次の質問の回答を見て下さい。

97年質問番号37. WINDOWS98と95の違い、必要性

質問 ウイドウズ98の95の違い、利便性と将来性について


98年質問番号38. 情報システムの費用対効果計算

質問  第3章の情報システムの効果対費用計算が分かりません。もう一度説明して下さい。

回答  コンピュータの導入には、費用が掛かります。その費用がコンピュータを導入することに よって受ける効果に見合うかを計算するのが「効果対費用計算」です、便益計算ともいいます。
まず、費用は2つに分けられます。

  1. 投資金額・・・・・これも2つに分かれます。
    • 起業費・・・・・固定資産に計上しなければならない一時払い費用
    • 一時払い経費・・・・・経費で落とせる一時払い費用
  2. 毎月の費用・・・・・リース料、保守料、運営費、消耗品費、原価償却費、金利、固定資産税等
                この場合、固定資産税と原価償却費がかかるのは、上記の起業費だけです。
効果は、売上増による収益、人件費削減等の合理化費用等を集計して毎月の効果金額を計算します。

次に、月々の効果金額から月々の費用を引いて差し引き便益を計算します。

そして、この月々の便益金額に原価償却費を足したもので、先ほどの投資額を割りますと、 「回収期間」が出ます。この投資を便益で回収するのに何月かかるかという計算結果です。
この「回収期間」が2年以内であれば、この投資は行うべきであるというのが、情報システム投資の一般論です。やはり、詳しくは教科書「エンドユーザ情報システム論」(中央経済社)を見て下さい。具体的な数字を使って説明してあります。


98年質問番号39. 情報システムの怖さ

質問  情報システムが誤って使われたときのことを 考えると怖くなります。特に、間違った情報が伝えられたときのことを 考えると怖くなります。

回答 全くの同感です。人間の行動は、情報を集めて、それと自分の考えとから判断して行動す るという意思決定の連続から成り立っています。しかも、情報は自分の中に蓄積されて「考え方」 に凝縮します。
その情報と意思決定のコンピュータが扱う比率が大幅に増えれば、情報システムの重要性が ますます増大する。アメリカのあのブラックマンディは、「プログラム取引」が大きな要因 であったように、世界を震撼とさせる事態をコンピュータ・システムが起こしかねない。
こういった社会でますます重要になるのが人間の真実を判断する能力である。
情報化社会では、従来以上に人間同志の直接のコミニケーションを大事にして、真実を見極める 力を身に付けなければならない。


98年質問番号40. インターネットの費用

質問  夏休み中にパソコンを購入し、インターネットを 始めようと思っています。インターネットにはどのくらいの費用が掛かりますか。 電話は新しく引くべきか。

回答  インターネットをする費用は、次の3つである。

  1. プロバイダーへの加入料・・・・・無料のものから5000円位のものまである。無料が多い。
  2. インターネットの利用料
    • 定額制で使い放題のもの・・・月5000円位、3500円や2000円のものもある。
    • 定額と従量制の組み合わせのもの・・・月15時間まで2000円でそれ以上は1分10円といったもの                            一般的には、月15時間もあれば十分である。
  3. 電話料
    • 電話の基本料金・・・約1,850円(消費税込み)
    • インターネットを接続している間の電話料・・・市内電話は3分10円であるが、月3000円                                      位は使う。
合計は、従量制に加入した場合約6850円=インターネット使用量2000円+電話料3000円+電話基本料1850円である。


98年質問番号41. 日本経済の予測とコンピュータシステム

質問  コンピュータシステムは日本経済の動向や 景気の予測にどのくらい使えるか。

回答  勿論使えます。使っています。経済企画庁が発表する「年間成長率」「設備投資予想」等 すべてコンピュータで計算したものです。このほか、各銀行系の研究所が発表する予測値も コンピュータが計算したものです。
どのくらい使えるかというのは、どのくらい正確かということですが。あくまで予測ですから 当たったり当たらなかったりです。こういった数値は、それを基準に物事を判断するためにあるので 、もし、事態が変わればすぐに予測値も変更して新しい事態への対応を考えることに意味があります。
予測値は当たってなんぼというものではありません。でも、今の世の中当たらない方が多いでしょう。それだけ、コンピュータに入力できない情報が世界を動かしているのです。


98年質問番号42. 情報化社会の将来の問題点

質問  現在、情報化社会が進んで、さまざまな情報が 短時間で伝達されるようになった。このような情報化社会になったときの問題点は何が 考えられるか。受益できるのは一部の人で、多くの人は修得すべき技術が増え負担になるだけでは。

回答  情報化社会の問題点は、ご質問の通り、情報強者と情報弱者が貧富の差になるということが 一つの大きな問題です。


98年質問番号43. DOSとは何か

質問  昔のパソコンは、よく「DOS」と言われて いましたが、今のパソコンとどう違うのでか。サークルのパソコンが「DOS」で みんなにバカにされているのです。

回答  「DOS」というのは、Disk Operating System の頭文字を取ったものです。
つまり、Diskを採用したオペレーティング・システム(基本ソフト)のことです。「DOS」は IBMが今のマイクロソフトに作らせて、パソコンに導入したのが始まりです。
その当時、パソコンのOS(基本ソフト)は、いろいろな種類がありましたが、IBMの 作った「DOS」が主流になったのです。
「DOS」は、Windows3.1、Windows95、Windows98と発展するのと、並行してWindowsNTが 「3.0」「4.0」「5.0」と発展しています。 この中で「DOS」の考えが完全になくなったのは、WindowsNTからです。 Windows98もまだ「DOS」を引きずっています。でもWindows95からは、「DOS」の上に 「windows」を被せていますので、Windows95からは、「DOS」といわず「Windows」と言います。
「DOS」マシーンは、「シングルタスク(一度に一つの仕事しかしない)」なでOSの効率が よいのです。いまでも人気のOSです。アメリカでは、Windows3.1のユーザは相当数に上ります。
日本人は新しがり屋で、なんでも「新しいもの」に飛びつくが、「DOS」や「3.1」でも 十分出きる仕事はあるのです。


98年質問番号44. なぜ日本はパソコンの保有が遅れているのか。

質問  先般のトピックの資料で、日本のパソコンの 家庭への普及が先進国のなかでも大きく遅れているということを知りましたが。 なぜこうなったのか教えて下さい。

回答  はっきりいって4つ理由があります。

  1. 生活にパソコンがいらない。アメリカのように税金がサラリーマンも青色申告で自分で 何もかも手続きしなけばならないとか、昇進も実績を自分で示さなければならないとか、切実に 使う必要があれば、日本人だって、もとパソコンを使うでしょう。
  2. 日本人は、「DIY」の民族ではない。「サービス」は「ただ」という考えがあるから 本人は、使うだけで、「組立や修理は販売者のすること」という風習がある。パソコンは それでは、使えないので購入者がすくない。
  3. 漢字社会なので、なんでも遅れてしまう。最近は、パソコン・ソフトの開発も「2バイト・コード」 前提になったので、パソコンのソフトの漢字化もすぐ出きるが、それでも「マニュアル」は英語 といったソフトも少なくない。ソフトは欧米主導であり、漢字国のパソコンにおけるハンディは まだまだある。
  4. 学校でのコンピュータ教育が遅れている。社会で必要ないので、教育しなかった。パソコンだけでなく、コンピュータ教育も遅れている。


98年質問番号45. 個人情報がなぜ知れるのか

質問  私のところにも、ダイレトクメールや勧誘の電話 が頻繁に掛かってきます。そのとき家族構成を言われるのですが、結構正しいのです。 どんなところからそういった情報は集められるのですか。

回答  先生も、この問題はいつも不思議に思う。学生名簿は、その学校の先生からでも 手にはいるが、家族構成や財産状況となるといわば「個人の機密事項」なのに結構知られている。
考えられるのは、どこかで会員になるために書いた情報とか申し込み書や電話帳等から 編集するのかと思っている。
勿論、公的機関から流れることはない。でも、不思議である。
もっとも、企業間では、情報合戦はよくやります。「相手の原価をしるとか」「相手の主要な 取り先」を知るとか。「産業スパイ」に近い行為で情報は集めます。が、個人の情報を どうやって調べるのか、やはり、足で稼いだいろいろの情報を編集するのでしょうね。


98年質問番号46. ダイエーと金融機関の提携

質問  先般新聞にダイエーグループのコンビニエンス ストアが、銀行機関と提携するという話が載っていました。どのようにネットワ ークを使い、どんなサービスをするのですか。

回答 これは、授業でも講義したが、情報システムのインフラを活用した「新規事業」の 展開です。コンビニがいろいろの料金の払い込みを取り扱っているのは、知っているね。その 延長線上です。
銀行業務のうち、比較的早く自由化されるが、小口融資だと思います。「小売業」が「残高ゼロ」 でも「カード払い」を認めて「金利」を稼ぐ。あるいは「電子マネー」を発行して「商売」を 効率化する。そのための準備だと思います。 ネットワークは、コンビニエンス・ストアも持っていますし、銀行ももっています。それを 繋げるだけです。とても簡単です。


98年質問番号47. 情報処理試験について

質問  情報処理関係の資格を取りたいのですが、 どういったものがありますが。また、独学でも合格できますか。

回答  情報処理関係の資格は、全部で70ほどあります。この中で、学生が受験して合格し そうなのは5つです。その5つも、情報処理の専門家になるためのコースが2つ、エンドユーザとして コンピュータを使う側の資格が3つです。

  1. 情報処理の専門家用試験
    • 情報処理技術者試験2種・・・・・コンピュータ業界に行くための入門資格の国家試験です。コンピュータ 専門学校では、卒業の必須条件になっています。大学生は、午後にある、実技のプログラミングを すこし本腰をいれて勉強しないと合格しない。午前の部は、本を読めば問題ない。合格率12.9%
    • パーソナルコンピュータ利用技術認定試験・・・・・通産省後援のパソコン関係の技術者試験です。 1983年に始まった権威ある試験で、合格者数22万人です。有資格者は、社内で優遇されるように なってきた。1級から4級まであり、まず、4級を受ける。3級までは比較的易しいが、言語は一つ 選択で回答するので勉強しておくこと。3級までは独学でも合格可能。合格率4級85.2%、3級61.5% 、2級37.4%、1級12.4%。
  2. エンドユーザ向け試験
    • 初級システムアドミニストレータ試験・・・・・エンドユーザのコンピュータ知識の国家試験。内容は 情報処理技術者2種試験とほとんど同じ水準である。ただ、言語については、表計算のマクロ命令と SQL言語が数問出るだけである。最近上級システムアドミニストレータ試験も新設されたので、人気が 出てきた。先ほどの表計算のマクロとSQL文をよく勉強すれば、独学でも十分合格できる。 合格率33.3%。先生のゼミは、3回生全員受験させている。97年28名受験して3名合格。
    • パソコン検定試験・・・・・通常「P検」と言われる株式会社パソナソフトバンクが行うパソコン の技能試験である。毎日実施してので受験しやすい、合格率も高く50%で、手軽な就職誌転用PR にもなる。1、準1、2、3、4級がある。せめて3級、出きれば2級を合格すること。内容は 表計算とワープロとパソコン技術。
    • 日本語文書処理技能(ワープロ技能)検定試験・・・・・ワープロ検定試験のなかでも、もっとも 権威のある日本商工会議所の試験である。ワープロ技能をアッピールしたい人は受験してもよい。 1,2,3,4級あるが、せめて3級は合格すること。3,4級は市販の本で、独学可能。この試験は あくまでワープロの技能をアッピールするもので、コンピュータ能力をアッピールするものではない。 合格率1級10.3%、2級20.6%、3級55.9%、4級69.2%。