DFDの内容と書き方
- DFDは、次のような記号で構成します。

データの源泉・行き先は、システムの利用者や外部システムです
データストアは、台帳やデータベースです
データフローは、伝票やデータ伝送の内容です
処理は、手続きや計算およびデータの変換内容です
記号の記入要領をまとめると次のようになります。

- DOAの開発は、 4つのモデルを順次作成する
- 現行物理DFD(現状をそのままDFDにすること)の作成要領は、次の通りです。
@問題記述書を作成して「現状」を記述します。事務フローでもOKです。
A問題記述書から「データのINPUT元(発生源)」と「データのOUTPUT先(行き先)を抜き出す。
B問題記述書から「動詞」を抜き出す。
C問題記述書から「名詞」を抜き出す。
D問題記述書から「帳票名」を抜き出す。
E「INPUT」を発生源、{OUTPUT」を行き先、「動詞」を処理(プロセス)、「名詞」をデータフロー、「帳票名」をデータストアにして、第一回のDFDを作成する。
FDFDを見直す。
1ページにMAX7つの処理(プロセス)が収まるように、DFDを階層化する。
G最上位のコンテキストダイヤグラムを作成する。
I最下位のDFDのデータストア記述書を作成する。帳票のサンプルがあればそれで代用する。
J最下位のDFDのデータフロー記述書を作成する。帳票のサンプルがあればそれで代用する。
K最下位のDFDの機能処理記述書を作成する。業務記述書や事務指導表があれば代用する。
次に、抜き出し作業のサンプルを示す。


第一回目作成のDFDのサンプルを示す。これは上記の抜き出し作業の結果をDFDにしたものである。

- 現行論理モデルのDFDは、次のようにして作成します。
@業務の論理化・・・物理的なものを除外する。業務の原点に立って考えて不要なものは除外する。
Aデータの論理化・・・データディクショナリを作成してデータ項目を整理する。データIO関連図を作成して、不要な項目を削除する。「データの正規化」を行い、一貫性(インテグリティ)のあるデータ構造を構築する。
Bデータフローの論理化・・・フローの連続性を確立する。
- 将来論理モデルのDFDは、次のようにして作成します。
将来のシステムに必要な情報、技術要件、品質、費用、効果、納期等の「要件」を考慮して、複数の「業務システム」を考えて、その中から「実施する業務システム」を決定して、その「業務システム」の「論理DFD」を作成する。
- 将来物理モデルのDFDは、次のようにして作成します。
「将来論理DFD」を「コンピュータシステム」に実装できるようにDFDを書き換える。それが「将来物理DFD」である。
以上