猛虎脳天逆落とし。
2代目タイガーがヘビー級転向後、フィニッシュとして多用したオリジナル・ホールド。初代タイガーの技と同じ名前が付けられたが、実態はまったく違う。リバース・フルネルソンから相手を抱え上げ、パワーボムの形で落とすと共に自らもジャンピング・パイルドライバーの形で尻餅をつく。つまりジャンプして相手の後頭部から上後背部をマットに叩きつけるという荒技(写真左)であり、今日ではともかく初公開当時はインパクトがあった。その後、ライガーボムなど同工異曲の技が瞬く間に多数生まれており、いわば最近のパワーボム系危険技氾濫の嚆矢となったと言ってよい。近年のリング禍の多発なども考えると、ある意味でプロレスの歴史を変えた技だったのかも知れない。4代目タイガーもまれに使っている。
三沢は素顔になってから、この技をより危険にしたタイガー・ドライバー'91を公開した。相手を落とす際、テーズ式パイルドライバー(ゴディ式パワーボム)と同様、自分のヒザをマットに着ける形にしたものだ。相手の後頭部のみを叩きつけることにより破壊力が増しており、三沢もあまり多用してはいない。これを最近、4代目が使っている(写真右)。