ECHOESとの出会い
   当時、EPIC/SONY と CBS/SONY では、ビデオコンサートだったかビデオライブだったか、そういったものを各地で行っていた。
 EPICのものが「BEE」、CBSのものが「DAYS」という名で、浦和駅前にあるそ
のCDショップでは1-2ヶ月ごとに交互に開催していた。

 尾崎豊が目当てで、ある日の「DAYS」を観に行った。久保田利伸やPEARLなどのビデオクリップが流れる中、原宿のホコ天で行われたECHOESのスト
リートライブが始まり、「Gentle Land」 のビデオクリップが流れた。

 愛されたい と叫ぶ、バンダナに革ジャンのボーカリスト。決してうまくはない荒削りな歌い方であったが、心に突き刺さるメッセージ。湧き起こる躍動的なメロディ。他のアーティスト達の曲はもう頭に入ってこなかった。

 この後、アルバム「Goodbye gentle land」 を買うと、約1年間毎日のように聴き続けた。ECHOESの情報があれば見はしたものの、積極的に集めるわけでなく、既に発売されていたCDを聴くわけでなく、ライブへ行くことなど考えつかず、熱心に熱心に1枚のアルバムを聴き続けた。

 静的な、まるで自分自身を熟成していくような1年だった。

 

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