3代目タイガーマスク

年譜


1992年

3月1日:新日本プロレス20周年記念興行「'92超戦士IN横浜アリーナ」でのエキジビションマッチで、一夜限りのデビュー戦。正体は若手ながら空中殺法や蹴りの鋭さで注目を集めていた金本浩二だった。この日がメキシコからの凱旋帰国第1戦だったE・サムライ(松田納)と対戦し敗れるも、初代タイガーそっくりの虎殺法の数々を連発、オールドファンの歓声を浴びた。試合後金本は「選手会主催興行などでまた変身したい」などと、タイガーマスクに色気を見せた。

5月17日:大阪城ホールで再度の変身。当初はD・キッドとの対戦が予定されたというが実現せず、P・キッド(W・ペガサス=C・ベノイ)とシングル対決。敗れたが、往年の初代タイガー対キッドの名勝負を再現して好評を博した。

6月2日:広島サンプラザで獣神T・ライガーと夢のマスクマン・コンビを実現し、E・サムライ、P・キッド組と対戦するも敗れる。

7月17日:後楽園ホールでの梶原一騎追悼興行「'92格闘技の祭典」に出場し、シングルで西村を破る。3代目タイガーとしてはこれが初白星だった。しかしタイガーへの変身はこれで一時打ち止めとなり、素顔の金本としてのファイトに戻った。

1993年

4月18日:福岡ドームのスポーツバー「THE BIG LIFE」内のディスコ「イリーガル・モーション」で開かれた「闘魂トークライブ」に参加。公の場にはじめて姿を見せるも一切ノーコメントで通す。デビュー戦の対戦相手と発表されていた獣神T・ライガーは当時、幻の技だったスターダスト・プレスを予告した。

4月:初代タイガーマスクの佐山聡に師事し、デビュー戦に向けて特訓を受ける。

5月3日:新日本が初めて開催した「'93レスリングどんたくIN福岡ドーム」にて、3代目タイガーとしての正式デビュー戦。獣神T・ライガーとのシングル初対決で、猛虎原爆固めでフォール勝ちという金星を挙げる。

7月4日:メキシコ再遠征を経て、後楽園ホールでの「'93格闘技の祭典」に出場。E・サムライと組み、獣神T・ライガー、大谷組を破る。

7月13日:札幌中島体育センターでの2連戦「SAPPORO DOUBLE IMPACT」第1戦で、保永をシングルで破る快挙。またこのころより「冷たい虎」をキャッチフレーズに、ヒール的なファイトを打ち出す。E・サムライとのタッグも好調だった。

7月29日:WARの長崎大会で、U・ドラゴンとの夢のアイドル対決が実現。30分時間切れ引き分けの健闘を見せた。ドラゴン(浅井)はSWS時代、3代目タイガーマスクへの変身を計画した過去があり、思わぬ因縁対決でもあった。

8月2日:史上初の両国国技館7連戦「'93G1クライマックス」では「タイガーマスク両国7番勝負」が組まれ、まずE・ゲレロ(後の2代目B・タイガー)と対戦。フォール勝ちで初戦を飾るも、右肩鎖関節脱臼の重傷を負うアクシデント。

8月3日:7番勝負第2戦でW・ペガサスと対戦したが、右肩負傷のため試合にならず。涙で試合続行をアピールするも判定はレフェリーストップで、正式デビュー後初の黒星を喫する。7番勝負は他に獣神T・ライガー、折原(WAR)らとのカードが予定されていたがタイガーは以後欠場、代わりに「大谷晋二郎・試練の両国5連発」が組まれた。

9月23日:横浜アリーナで、負傷の癒えぬまま、2代目B・タイガー(E・ゲレロ)とシングル初対決。フォール負けを喫する。

9月24日:宮城県スポーツセンターで、獣神T・ライガーと約5ヶ月ぶりのシングル再戦に臨む。フォール負けし、対戦成績を1勝1敗とされる。

9月26日:大阪城ホールでWARの折原と対決するも惨敗。シリーズ終了後再び欠場し、右肩の治療に専念する。

1994年

1月4日:東京ドームのリングに初登場し、獣神T・ライガーと3度目のシングル対決。目尻の釣り上がったマスクを被り、コスチュームもレガースを着けるなど新調。しかし無念のフォール負けという結果に、公約通り試合後にマスクを脱ぎ捨て、正体が金本であることを公表する。この後B・キャットと共に再度のメキシコ修行に発ち、日本人レスラーとして初めてAAAマットをサーキットした。

7月15日:後楽園ホールでの「'94格闘技の祭典」に3年連続で出場。ラフ中心のファイトでB・キャットを破るも、試合後の控室でマスクを脱ぎ、以後は素顔でファイトすることを宣言。「タイガーマスクは、回り道だった」と発言し、3代目としての歴史にピリオドを打つ。

1997年

10月12日:両国国技館で行われた梶原一騎没後10周年追悼記念興行「'97格闘技の祭典SPECIAL」での「タイガーマスク・フェスティバル」で、3代目タイガーマスクとして2代目と組み、初代、4代目組に敗れる。タイガーへの変身は3年3ヶ月ぶり。2代目の正体は全日本(当時)の若手、金丸で、日本人選手同士では79年8月26日の「夢のオールスター戦」以来の、新日・全日タッグ結成となった。試合では当時遺恨のあったT・G・サスケが特別レフェリーを務めたため、番外戦を展開。

2002年

5月2日:東京ドームでの旗揚げ30周年記念興行「闘魂記念日」で、4年7ヶ月ぶりにタイガーに変身。「猛虎競闘」と題した夢のタッグマッチで4代目と組み、3代目B・タイガー、E・サムライ組を下す。内容への不満から、試合後に「もう一度実現したい」と語る。



評伝

国内シングル全戦績

覆面の変遷



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