TIGERFACE

3代目タイガーマスク・覆面の変遷

3代目タイガーマスク

92年3月1日の横浜アリーナ大会でのE・サムライとのエキジビションで、金本が初めて3代目タイガーに変身したときは初代の「伝説」タイプを使用した。豊島裕司氏の作品だったという。明らかにサイズが合っておらず、試合中に何度も鼻のあたりに手をやるシーンが印象に残っている。試合後の談話では「数日前に完成したばかりで慣れなかった」とのことで、結局このタイプのマスクはこれ一戦のみで終わった。
それにしても3代目の場合、マスクが似合わないというのは致命的な欠点だったと思う。2代目もそうだったが、目が細い選手はどうしても損をする。
3代目タイガーは最初のエキジビション以後は、ほぼ一貫して初代の「逆ヤギリ」タイプを着用するようになった。単発出場時代の同年5月17日、大阪城ホール大会でのP・キッド(C・ベノイ)戦に始まり、翌年5月3日の福岡ドーム大会での獣神T・ライガーとの正式デビュー戦以降もこれで、結局同年9月下旬に長期欠場入りするまで使った。ほとんどが豊島製だったらしいが、製作者不明の、ボアが黄色いモデルも使ったそうだ(関Jrさんからの情報提供)。タイツにもカラーバリエーションがあり、初代と同じもののほか、一時期の2代目と同じく黄色の模様部分がオレンジになったものや、脚部が紫地のものがあった。
94年1月4日の東京ドーム大会で着用した3代目初のオリジナル・デザインで、カカオ・プランニング製という。ベースは「伝説」タイプに似ているが目尻が鋭く吊り上がり、明らかにヒールとしての「冷たい虎」をイメージした。額は大きな矢印の中に青い星印が入ったデザイン。コスチュームも大幅に変更され、タイツの脚部は青一色のみで黄色のニーパット、脇に赤字で「TIGER」と入ったキック用レガースも着け格闘技色をアピールした。この試合で獣神T・ライガーに敗れ公約どおりマスクを脱いだものの、その後のメキシコAAA遠征でもこのスタイルだった。国内再登場の機会がなかったのが惜しまれる。
上の「ヒール・タイプ」のバリエーションで、口の周辺が「ヤギリ」風のデザインとなっている。東京ドーム大会後に再度のメキシコ遠征に発ち、日本人レスラーとしてはじめてAAAをサーキットしていた時期に使っていたもの。写真は練習時の撮影でプライベート・マスクと思われるが、試合用のモデルも存在したらしい。国内では残念ながら被っていない。
やはりメキシコ遠征中に使用していたオリジナル・モデル。基本的には上の「ヒール・ヤギリ」と同じデザインのように見えるが、目尻の吊り上がりはなく、これまでと同じ形に戻っている。ヒール・タイプは視界が悪かったといわれ、その改良を図ったものだろう。また、単にリンピオ側に立ったときに都合が悪かったという事情もあったのかもしれない。全体の色調は山吹色に近い感じに見える。これもメキシコ限定モデルで、国内では着用しなかった。恐らく現地製ではないかと思われる。
3代目最後の試合となった同年7月15日、後楽園ホール大会で着けたもので、「プロレス・マニア館」製だったという。デザインは初代の「伝説」とまったく同じだが、模様の部分に紫や緑、青を使った、非常にきらびやかなマスク。やや派手すぎる印象がある色使いだ。コスチュームは上掲のヒール・バージョンと同じだが、トランクス部分が黒地に青模様となっていた。
97年10月12日、両国国技館で開かれた梶原一騎没後10年記念興行「'97格闘技の祭典SPECIAL」での夢のタッグマッチ「タイガーマスク★フェスティバル」で、2代目と組み初代、4代目組と対戦した時のマスク。上の「トロピカルカラー・バージョン」(?)と同様、模様の部分に紫や緑が使われている派手なマスクだが、デザインが上は「伝説」だったのに対し、こちらは「ヤギリ」である。なおコスチュームは従前と同じで、レガースも着用していた。




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