TIGERTALK

（03.12.7更新）

このページにはタイガーマスク及び、プロレスに関するよしなしごとをつづらせていただきます。
メールでのご質問や、歴代タイガーに関するご意見・当サイトのご感想などもご紹介させていただきます。

■タイガーマスク選手の王座返上（12.7）

いまさらという気もしないでもないが、やはり書いておきたい。タイガーマスク選手が10・13東京ドーム大会を前に、ＩＷＧＰジュニアヘビー級王座を返上した。残念である。
そもそもタイトルの価値とは、どこから生まれるのか。それは、「なかなか獲れない」ことにある。何よりもまず、強くて（できれば）人気のある選手がベルトを巻く。生半可なレベルの選手ではまず、挑戦資格すら与えられない。狭き門を乗り越えた実力ある顔触れ、海外のビッグネームらが次々に挑戦するが、それでもなかなか奪えない。それを何度も何度も繰り返す――そこでやっと、強いあの選手を倒してあのタイトルを獲ってみたい、という魅力＝価値が生まれてくるわけだ。当サイトが何度となく訴え、またタイガー選手自身も言明していた常勝チャンプというものの重要さは、ここにある。
安易な王座返上ほど、タイトルの価値をおとしめるものはない。70年代の猪木とはわけが違う。当時なら「あれだけ苦労してやっと巻いたベルトを、『試合内容に納得がいかない』と返上するとは・・・猪木はなんて潔いんだ！」で済んだ。それを真似て失敗したのが藤波だ。一時の感情だけで安直な返上劇を繰り返し、ＷＷＦインターやＩＷＧＰヘビーのベルトに何度も泥を塗っている。まぁこの人は底が浅くてやることなすこと上滑りし、裏目に出まくるのが通例だったわけだが。とにかく、もう時代が違った。
90年代の新日になると、タイトル返上が乱発される。負傷などもあろうが、やはりみんなにチャンスを平等に与えるという長州の方針が遠因だったろう。不動の存在であるべきチャンピオンがフラついて定まらず、マット上にも芯が通らないという印象が否めなかった。
今回、タイガー選手が返上した王座は、バトルロイヤルを制した邪道が獲得した。そもそもバトルでの王座決定なんて、ＷＷＥならともかく新日では初めてだ。厳選に厳選を重ねた強豪同士で争われるべきタイトルを、「誰でも獲れる」バトルに委ねるなど、言語道断といってもいい。末期のＡＷＡで、Ｌ・ズビスコがバトルでベルトを巻いたときには、「伝統あるＡＷＡもついに終わり」などと言われたものだ（事実そうなったが）。ついでに言えば邪道は確かに魅力ある選手だが、チャンピオンにふさわしいかは疑問と言わざるを得ない。
タイガー選手の返上が100％本人の意思なのかどうかは分からない。「連続防衛記録を立てる」と常々語っていただけに、本音では不本意なのかも知れない。一方で邪道・外道はタッグ王座も獲得し、本格的な売り出し劇が続くようだ。このあたり、プロレスというものは難しいのだが・・・フロントは長期的な視野に立って、「最高峰のベルトを巻いた常勝エース」を確立することの大事さ、難しさに、いい加減に気づいて欲しい。目先の興行収入や、レスラー間の不満だけを気にし続けた結果が、今日のプロレスの退潮を招いたように感じられてならない。

■初代の試合は何試合放送されたか（11.27）

実はこの２ヶ月ほど宿題にしてあったのだが、おなじみの虎四郎さんから大変な労作をいただいていた。初代タイガーマスクのテレビで放送された全試合リスト（！）である。Excelファイルで頂戴したものをちゃんとhtml化しようといろいろやってみたのだがフォーマットが崩れたりで、どうもうまくいかず（綺麗にhtml化出来る方、おられましたら是非お願いします！）申し訳ないのだが、取り敢えずこちらをご覧いただきたい…それにしても凄い！
で、いただいたメールを紹介させていただきます。

今回、「初代タイガーマスクの試合は全部で何試合ＴＶで放送されていたのか？」という私の長年の疑問を解決するために、ぜひとも石嶋さんの力をお貸ししてもらいたいと思い、メールさせていただきました。
ファイルを見て頂くとわかるように、まだ未完成な状態で見づらい点もありますがご了承ください。

「ワールドプロレスリングの15年　闘いのワンダーランド」（Ｓ59年、発行・テレビ朝日/監修・新日本プロレス）の資料編・放送リストからタイガーマスクのみを抜粋し転記しました。
試合データ等の表記はさまざまな資料を参考にしています。各年ごとに分かれていますが、試合が行われた日順に並べています。その右側には中継が生放送か録画放送かを、次が録画放送された場合の放送日を表記しています。また太字にピンクで着色してある試合は、ＤＶＤ「初代タイガーマスク～猛虎伝説～」（現存する試合素材56試合）に収録されていない、ＴＶ中継された試合となります。
ここで驚くのが、ＴＶ中継されているにもかかわらず、現存しない試合素材が31試合もあることです！

そこで質問です。

１）1981年９月17日の試合のように、ＤＶＤ以外にも素材が確認できる試合があるのか？

２）1982年10月15日の対戦相手、Ｊ・ロンドスのフルネームは？

３）1983年４月１日の試合はダイジェスト放送だったか？（負傷の原因となったダイナマイト・キッドのツームストン・パイルドライバーの場面のみだったような…）

４）その他、何か気付いたことがあればなんでも！

改めて、すごい資料をありがとうございます＞虎四郎さん。
早速ですが、１）については私自身、ＤＶＤを持っていないので何ともお答えできません…。ＤＶＤの元になったビデオ「猛虎伝説」シリーズ（全７巻）が制作されたとき、テレビ朝日に現存していた放送素材はすべてチェックされたと聞いています。従って、ＤＶＤに収録されていない試合は、その時点ですでに素材が処分されてしまったのではないかと思われますが…。
続いて２）ですが、これはジョニー・ロンドスですね。ベルギー出身の元欧州ヘビー級王者で、72年、本名のチャールス・ベレッツで国際に初来日。その後はかの「黄金のギリシャ人」ジム・ロンドスにあやかって改名し、新日の常連となっています。初代タイガーと戦った時期はすでに年齢的に、峠を越していたと思います。
３）については、私も虎四郎さん同様、ツームストンのシーンのみだったと記憶しています（Ｂ・ガエタノ唯一のテレビ登場は、後姿だけだったような…）。ただし当時よくあったように、地方のネット局などで曜日がズレていた場合、放送された可能性はありますね。
以上、とにかくせっかくの貴重な記録ですので、是非完成させていただきたいです。このサイトをご覧になっている方で、何か情報をお持ちの方がおられましたら、是非メールでお知らせ下さい。

■半年ぶり更新（11.16）

この半年ほど、更新作業がずっと低調でしたが、それでも当サイトを見捨てずに訪れて下さった方々、掲示板「TIGERROOM」を盛り上げて下さった方々に深く御礼申し上げます。
今月に入って、ようやく各コンテンツにまともに手を入れられるようになりました。「TIGERMOVE」はほぼ完成しましたし、「その他のタイガーマスク・アメリカ」では、チェックメイトに続いてザ・ジャガー（テネシー版）の写真も追加できました。とくに後者は、恐らく国内初公開だと思われます。「その他のタイガーマスク」は当サイトのメインコンテンツだというぐらい思い入れのあるコーナーなのですが、このレスラーの姿を目にすることは私にとって、いわば20年越しの宿願でもありました。まぁ20年前にアメリカのローカルテリトリーに短期間だけ出現したマスクマンを追い続けるなんて、奇特な日本人も少ないでしょうが…こうした幻のレスラー、失われつつある記録を国内に居ながらにして入手できるとは、インターネットというものがもたらした革命的変化に、いまさらながら驚かされます。また今後とも、国内外の偽タイガーの情報などありましたら是非お寄せいただきますよう、改めてお願い申し上げます。
なお、このザ・ジャガー（テネシー版）と、タイガーマスク（カンサス版）については今後、更に詳しいレビューページも制作したいと考えています。ご期待いただければ幸いです。

■「キム・リー」？（5.30）

ベスト・オブ・ザ・スーパージュニアの公式戦で、タイガーマスク選手がかつて３代目タイガーだった金本を下した。同じ虎の覆面を被った２人がライバルとして（今後も）競い合うとは、ほんの少し前までは想像もつかなかったことだと思う。
そんな金本について、良夢さんから質問をいただいたので紹介させていただきます。

ＨＰ見ました。充実していてすごいですね。今回は間違っている部分があると思うのでメールしました。
私はプロレス／格闘技ＤＸサイトを見ています。毎週火曜日はコウジコーナーと言う金本選手の日記が更新されています。
13日の日記によると、メキシコの時のリングネームはキム・リーになっています。
（在日三世ということもありこれに決定したそうです）
けれど、ＨＰの３代目タイガーマスクについての本文にはキング・リーとなっていました。細かい指摘で本当に申し訳ないのですが、確認して頂けたらと思います。お願いします。

ご質問をありがとうございました。
当時の専門紙・誌の報道ではすべて「キング・リー」になっていたと記憶していたもので、私もあわてて件のサイトに入会してみました。確かに最初は「キム・リー」と決まり、金本は自分の国籍（注：この件については自ら明言済み）から採ったのだろうと思ったそうです。しかし良夢さんももうお読みと思いますが、その後の更新分によれば、「いざ会場に着いたら『キング・リー』に変えられていた」。まぁ、Ｍ・ポーゴが本来は「トーゴー」だったのと同様、日本人レスラーの海外遠征時にはよくある話ですね。確か、Ｇ・ムタも最初は「ムトー」だったという話を聞いた気がします。
ところでこの金本の日記、TIGERMANIA的に興味深い記述がいくつかある。Ｋ・リーの試合で使ったマスクは２種類あり、最初のものには「ヒゲ」（ボア？）がなく、金本が自分で着けたのだとか。他にも１つ、未使用に終わった幻のマスクが存在するという。
また、３代目タイガーをやめるきっかけになったのは、「週刊プロレス」に載ったインタビューで、初代を復帰させようとした会社を批判したことだった。このことは既に活字になっているが、この当時、インタビューを読んだ「某選手」が激怒して緊急帰国させられ、事務所で「かち喰らわすぞ！」と怒鳴られたのだという。これは絶対長州だなあ（笑）。金本は「このインタビューがなければ、今でもタイガーマスクを続けていたかも」云々と書いている。素顔になった直後には「タイガーマスクは回り道だった」などと発言していたくせに、意外に未練たっぷりだったのかも知れない。
ちなみにこのサイト、土曜日の日記はタイガー選手の「虎の穴」である。これもなかなか面白い。最近は強気な発言が多く、反感を買わないかちょっと冷や冷やしていたのだが…このコラムは屈託がなく、タイガー選手の人柄もにじみ出ていてホッとする。ファンの方にはお勧めです。

■常勝チャンプへの道（4.30）

タイガーマスク選手がとうとう、ＩＷＧＰジュニアヘビー級王座を奪取した。シングルの王座は３つめだが、デビュー７年９ヶ月で中量級世界最高峰の座を手中に収めたことを素直に喜びたい。ちなみに掲示板「TIGERROOM」の過去ログは70発言ずつ収めているのだが、今回はお祝いのメッセージが殺到、わずか２週間で使い切ってしまった。
しかし、これからである。「ベルトは奪うより、守るほうが難しい」と言ったのは馬場だ。同じく移籍組の成瀬も１度は王者になったが、防衛は１回のみだった。本格的に猛虎伝説を復活させるには、タイガー選手本人が言うように「常勝チャンピオンになる」しかない。というわけでこれからの防衛ロードの対戦相手などを予想してみたい。もっとも次期シリーズは「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」だから、実現するのはその先になってしまうが…。
本隊側のタイガーが王者になったのだから、今度は当然T-2000側の面々が相手になる。やはり、獣神Ｔ・ライガーは外せない。３年前、第３回「スーパーＪカップ」の１回戦で激突、惜敗した試合こそ、今日のタイガー上昇の原点でもあった。最近の口汚い挑発ぶりにはファンとして辟易しており、キッチリ黙らせて欲しいものだ。
その前に立ちはだかってきそうなのがＥ・サムライだ。昨年の「スーパージュニア」でタイガーに屈しているものの、28日の博多大会ではタッグながらギブアップを奪った。シングル挑戦から１年半ほど遠ざかっていることを考えれば、第１挑戦者としては有力候補だろう。その他タイガーとしてはきっちり決着をつけているものの、昔馴染みの外道、藤田ミあたりが名乗りを上げてくる可能性もあるだろう。
一方でかつての初代タイガーのように、外人選手も相手にして防衛回数をどんどん稼いで欲しい。まず、来日の途絶えているＢ・タイガーとのシングルを実現しておきたい。Ｃ・マンやＤ・ワグナーJr.、ショッカーにも資格は十分あるし、タイガー選手の評価こそ低いものの、Ｓ・クレイジーらのメキシカンも決して悪くはない。Ａ・ドラゴンらロス道場勢にチャンスを与えてもいいだろう。
外人との対戦は、実はプロレスをよく知らない観客、とくにタイガー選手のターゲットであるチビッ子ファンにとって有効なアプローチなのだ。何しろ素直にタイガー選手を応援すればいいのだから。こうした分かりやすさこそ初代タイガー、あるいは猪木といった昭和のヒーロー伝説創造に重要だったのである。プロレスが複雑になりすぎ、単純に桜庭や藤田を応援していればいいPRIDEなどに一般ファンを奪われたことを考えれば分かってもらえると思う。
最後に避けて通れないのが、これまでライガーらが担当していた他団体との闘いである。新日への移籍会見で触れられたように、まずはベルトを持ってみちのくに凱旋し、Ｔ・Ｇ・サスケの挑戦を受けねばならないだろう。また上記の博多大会では、ライガーと組んで大阪タッグを防衛した村浜が正式に挑戦を表明した。タイガー選手としては大阪勢との対戦は複雑な思いがあるだろうが、２月の札幌大会でのタッグでタップを奪われたこともある。
さらに「スーパージュニア」には、ノアから杉浦が参戦する。金本が最近「タイガー、ヒート組を相手にＩＷＧＰジュニアタッグを守ったら、次はノア勢」といった発言を繰り返している。新日ジュニアの顔はもはや、タイガー選手でなくてはならないのである。金本などに勝手なことを言わせず自ら相手を指名するなどして、王者ぶりをアピールしてもらいたいものだ。

■玉名で初代タイガー対Ｂ・タイガー？（その２）（4.6）

前回紹介したメールでのご質問に、さっそく虎四郎さんから情報をいただきました。

いつもお世話になります。虎四郎です。TIGERTALKでの質問の答えです。
９月４日　玉名市寿屋駐車場特設リング
45分１本勝負
　藤波　　　辰巳　　　　　ピート・ロバーツ
　　　　　　　　　　　VS
　タイガーマスク　　　　　ブラック・タイガー
　藤波（11分50秒逆エビ固め）ロバーツ
　　　　　　　　　　　　[参照文献]
　　　　　　　　　　　　講談社・スコラ「ザ・タイガーの格闘技道場」P.61
　　　　　　　　　　　　都市と生活社　「さよならタイガーマスク」　P.119
　　おそらく、この試合だと思われます。

　補足ですが、1982年（昭和57年）ブラディファイト・シリーズ中のタイガーマスクのスケジュールは、
　　8/27　後楽園ホール
　　8/28　大井町スーパーマーケット・ヤオマサ広場
　　8/29　田園コロシアム（対ブラックタイガー戦）
　　8/30　ニューヨーク・MSG（対ダイナマイト・キッド戦）
　　9/ 2　笠間市民体育館
　　9/ 3　福岡スポーツセンター（対ビジャノⅢ戦）
　　9/ 4　玉名市寿屋駐車場
　　9/ 6　熊本市体育館（対ブラックタイガー戦）
　改めて思いますが、いくら時差があるとはいえかなりのハード・スケジュールですね。しかも一週間の間にシングルが４戦も組まれています。さらに残暑が厳しい時期だと推測されます。
　私はこの時期からパルキー・タイプになる前までのタイガーマスクの試合が一番好きです。

貴重な情報をありがとうございました。ということで前回のご質問の答えは、「82年９月４日、玉名市寿屋駐車場でのタッグマッチ」としてほぼ間違いないでしょう。この当時は初代タイガー・ブームの絶頂期で、興行が飛ぶように売れ、年間200試合はやっていた時代ですね。ハードスケジュールもさもありなんです。また、藤波もけっこうジュニアの試合に出ていたんですね。
ちなみに現在のタイガーマスク選手が佐山とのエキジビションで、初めてリングに上がったのは95年５月20日、西日本プロレスの熊本市体育館大会。タイガーと熊本、というのは意外に因縁があるのかも？
ところで虎四郎さんがお持ちの「さよならタイガーマスク」ですが、私はずっと入手しそびれています。前に東京の某プロレスショップで見かけたときはものすごい値段がついていて、手が出ませんでした。虎四郎さんがうらやましいです。

■玉名で初代タイガー対Ｂ・タイガー？（3.29）

今回もメールでのご質問を紹介します。

突然、申し訳ないです。実は、お尋ね事なのですが、初代タイガー・マスクの試合の中で熊本県玉名市というのが見当たらないようなのですが・・・・？もしご存知でしたらお知らせくださいませんでしょうか。左の写真が玉名の試合のものなのです。よろしくお願い致します。

さてこの写真ですが、初代タイガーと初代ブラック・タイガーが試合をしているシーンですね。画像を拡大しますとタイガーのマスクが「伝説」タイプですし、Ｂ・タイガーも初期型のピラピラ・マスクですので、82年１～９月の間に撮影されたものと考えられます。「初代タイガーマスク・国内シングル全戦績」にあるように、同年９月６日、熊本市体育館で両者のシングルマッチが組まれていました。この３日前に福岡でＴＶマッチがありましたし、前後の期間（『ブラディファイト・シリーズ』中）に、玉名でも興行があった可能性は十分あるでしょう。
なおＢ・タイガーは同年春の「ビッグファイト・シリーズ」にも来日していますが、このときは初代タイガーがケガでほとんど休んでいましたし、九州サーキット自体も無かったようです。また翌年１月17日、熊本市体育館大会でもタイガー対Ｂ・タイガー戦がありましたが、この時期ならタイガーのマスクは「ヤギリ」になっているはずと思います。
手元の資料でざっと確認した限りでは、両者が玉名でシングル対決したことはないようです。いただいた写真がどこからスキャンされたものなのか詳細が分かりませんが、これがタッグマッチの１シーンだという可能性はあるかも知れません。当時の試合結果にきちんと当たらないと確言はできませんが…私としてはこれが玉名で撮影されたものであるならば、82年９月初旬に行われたタッグの試合ではないか、と推理せざるを得ません。
以上、この件に関し、心当たりなどおありの方、おられましたらご連絡ください。

■師弟タイガーのトークショー（3.6）

去る２日、ＨＭＶ渋谷店で行われたタイガーマスク選手と初代タイガーのトークイベントの貴重なレポートと写真を、虎四郎さんからお寄せいただいたので、ここに掲載させていただきます。

佐山はすぐマスクを脱いじゃいましたＨＭＶ渋谷にて行われたトークショーに行ってきました。おそらく100人は来ていたと思います。
（中略）
中身で特に気になったことは、佐山さんが「タイガーマスク」としての復活を宣言したことです。タイガーキングなどといった復活ではなく（これについてはかなり微妙な発言をされていました）、「徹底的にあの頃の動きを取り戻した形での復活」です。
今後一年の間に、タイガーマスクとしての動きを完璧に取り戻すための合宿を10回ほど行い、体重を今から20kg落とすそうです。そして４代目と戦うと言ってました。
また、ささやかれている５月復帰説は否定していましたが、その５月には復活に関する詳細を発表するそうです。

以上、虎四郎さん、本当にありがとうございました。
私も「FIGHTING TV サムライ」の「生でGONG×２」で取り上げられたので見たが、初代タイガーは本格復帰に向けて意欲満々といった感じである。最近は掣圏道公式サイトを見ても「タイガーマスクが何であったか、若い世代にも見てもらいたい」「最盛期の動き以上という自己実現への挑戦」などと本人が書いている。トレーニングは順調だそうで、新弟子レスラーの入門を受け付けているし、復帰戦のポスター公募までしている。具体的な発表はまだ何もないが、是非期待したいところだ。
ただ、ひとつ気になるのはタイガーマスク選手。初代タイガーはトークイベントでも、「いまの動きはこいつ（タイガー選手）の方が上」などと発言していたが、やはり復帰ともなれば初代タイガーに話題が集中し、タイガー選手がイメージ的に損をする恐れがある。師弟タイガーの対戦も、正直言っていまさらという感じがないでもない。引退試合で「猛虎伝承」という形ならいいかな、とも思うのだが…。とにかく、タイガー選手が割を食わないような形での復帰を望む。
ちなみにタイガー選手、ＶＴ戦について聞かれ、「興味ある。準備期間がほしい」との発言があった。今年の新日はいろいろ考えてるみたいだし、成り行きを見守りたい。

■ＷＪプロレス（2.28）

タイガーマスク選手の新年度第１戦である、１・30後楽園大会をスカパーで見た。コンディションは良さそうだし、技のキレもいい。ライガーらのタイガー選手批判は全然的を得ていないと改めて思う。例によってマッチメークには恵まれていないが、腐らずに頑張ってチャンスを呼び寄せて欲しい。
さてＷＪプロレスが明日、旗揚げする。新日・ノア・全日・ゼロワンに続いて、第５のメジャー級団体ということになるのだろうか。まぁラリアート・プロレスの大嫌いな私としてはさんざん「長州は佐々木らを連れて新ジャパンでも旗揚げしろ！」と書いてきて、それが実現したのだから慶賀の至りである。タイガー選手が出場でもしない限り、金を払って見に行くことは絶対ないとここに誓う（笑）。
長州・天龍・谷津・越中では息切れしそうだが、鈴木健や大森など若い陣容も充実してきた。いずれジュニア部門も始めるだろうし、とりあえずは持ちこたえそうではある。ただ、それにしても思うのは、団体の個性というものがない時代になったなあということだ。
団体乱立時代の源流は90年ごろに遡るのだが、それでも当時はまだ、コンセプトというものがはっきりあった。第２次ＵＷＦはスポーツライク、ＦＭＷは何でもあり、ユニバーサルは本場のルチャ。現在でも、そこそこ成功しているインディにはそれなりの主張がある。パンクラスは真剣勝負、大日本はデスマッチ、みちのく・大阪は地域密着、闘龍門はスタイリッシュなルチャ――といった具合だ。そもそも新日にはストロングスタイル、全日には豪華なアメリカンスタイルという看板があり、各団体の棲み分けが成立していたのである。
同じような団体が暖簾を連ねるようになったのは、ＳＷＳ分裂あたりからだろうか。たとえばＷＥＷとＷＭＦってアナタ、区別つきますか？詳しいマニアには違いが分かるのだろうが、私のような一般ファンにとっては、１枚のチケットで見られた顔触れが２つに分かれただけ。迷惑な話である。今回のＷＪにも同じモノを感じる。団体のカラーは「業界の真ん中を突っ走る」という、極めて抽象的な文言のみだ。肝心の試合は、新日や武藤全日、ゼロワンといった新日系団体とほとんど変わらなくなるのではなかろうか。旗揚げ当初の第１次ＵＷＦが、「新日の二軍」と嘲笑されたのを思い出す。
その背景は結局、安易な離脱・旗揚げの横行ということに尽きる。第２次ＵＷＦ旗揚げには、「このスタイルをやりたい」という思いで結集した、若者たちのエネルギーがあった。ＦＭＷは何とか軌道に乗せようと、なりふり構わず「空家」を探した。それらがファンの支持を集めていたのである。翻っていまはどうか。「ここにいても売り出してもらえない」「あいつとは一緒にやりたくない」「自分でエースを張って、マッチメークも動かしてみたい」…。そんな勝手な思惑だけで団体を設立するケースが多いのではないか。どこも似たようなプロレスで、少ないパイを食い合う。そうしたファン不在の細分化が、業界全体のパワーダウンを招いたのではないか。
せっかく船出したＷＪ。やるからには成功した方が業界のためだ。しかしそれにはまずどんなプロレスを見せるのか、他団体とどこが違うのかを明確にする必要がある。分かりやすいコピーと、何よりもリング上のファイトで。
（蛇足）その点でU-STYLEは一味違うな、という気はする。ただあれがいまのファンの嗜好にマッチし、成功するかはまた別だろう。

■500,000アクセス～初代タイガーとボブ・サップ（2.6）

本日、当サイトは500,000アクセスを達成しました。このような拙いサイトをいつもご覧いただき、本当にありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。
昨年の暮れ、タイガーマスク選手が新日に移籍したころにはまだ「もうすぐ400,000アクセス」などとやっていたのだが、その後のアクセスが凄かった。初代タイガーが「プロレス・マニア館」に敗訴したとき、「Yahoo! NEWS」がリンクを張ってくれたためだ。さらに、「ワールド・プロレスリング」で初代タイガーのファイトが流されたり廉価版ＤＶＤが発売されたりで、往時を知らない若いファンもタイガーに関心を抱き、当サイトを訪れてくれているようである。何はともあれ、嬉しいことだ。「ライフワーク」などと大きく振りかぶるわけではないが、今後もサイトの充実に努め、黄金の虎伝説を末永く語り継いでいきたいと思う。
初代タイガーが引退してから、今年でちょうど20年になる。当サイトで取り上げているようにその間、今日のタイガーマスク選手を始め、虎のマスクを被るレスラーがひっきりなしに現れた。獣神Ｔ・ライガーやヒートの例を挙げるまでもなく、アイドル志向のマスクマンも次々に生まれている。すべては「柳の下のドジョウ」狙いであり、初代タイガーの夢よもう一度、というわけだ。正直言って、20年たっても相変わらず同じことを狙っているプロレス界というのもどうかとは思う。だが私自身も似たようなもので、初代タイガーの鮮烈な記憶が忘れられず、それをアーカイブしているだけのサイトを６年も運営し続けてしまった。それだけ、タイガーブームは物凄かったわけだ。
ではなぜ、そのブームをいつまで経っても再現できず、「ポスト・タイガー」が何人も現れるのか。確かに佐山聡は不世出のアスリートだったが、現在のタイガーマスク選手らが大きく見劣りするとも思えない。
ボブ・サップという選手が脚光を浴びている。世間での知名度は、かつての初代タイガーや大仁田厚に匹敵する勢いだ。だが彼は決して優れた選手とは言えまい。Ｋ－１でもPRIDEでも、技術的には明らかに二流の域を出ない。プロレスラーとしてもグリーンボーイ同然。パワーは確かに凄いが、ベイダーやノートンを超えるほどではない。巨体の黒人で表情はユーモラス、という異形のキャラが受けているのかも知れないが，それだってかつてのブッチャーの二番煎じではないか。…余談ながらサップにプロレス大賞のＭＶＰを与えてしまった判断には首を傾げざるを得ない。あれで、あの賞の権威は地に堕ちてしまった。ハシミコフや安田がＩＷＧＰを巻いたときのようなもんだ。
そんなサップが人気を博している要因は、やはりメディアの力というほかない。プロレス、Ｋ－１、PRIDEと戦う場を選ばず、露出の機会は必然的に増える。ゴールデンタイムのバラエティ番組に何度も出演すれば、誰だって名前を覚える。ある程度メジャーになってくれば、それを利用して更に儲けてやろうという連中が売り出しに拍車をかけてくれる…。「サップ現象」の仕掛人は石井和義氏だと思うが、見事な戦略である。
だが、初代タイガーも実は同じだったのだ。毎週金曜日、お茶の間には必ずタイガーのファイトが映し出された。テレビＣＭや一般紙・誌にも何度も出た。人気先行型と言われつつも、新日は総力を挙げてタイガーをプッシュし続けた。そしてタイガーは着実にファン層を広げ、プロレス・ブームを築き上げていったのである。
サップに見るように、ポスト・タイガー、ひいてはポスト猪木を「作り出す」ことは決して難しいことではない。問題はそれを許さない現在のプロレス団体の体質だ。誰も彼もを平等に売り出し、チャンスを与え、ベルトを巻かせ…結局は小粒なヒーローを何人も生み出しているだけ。世間一般に届かせる影響力などありはしない。レスラーはレスラーでプッシュしてもらえないとすぐに飛び出し、自分の団体を作ってお山の大将に納まりたがる。こうした悪循環が、プロレスというジャンルのスケールを決定的に狭めてしまったのである。
スーパースターはたった１人いれば十分なのだ。それを熟知しており、初代タイガー売り出しの張本人でもあった新間寿氏が復帰し、何をやってくれるのか…一昭和ファンとしてはぜひ期待したい。そしていつか新間氏が思う存分に腕を振るい、驚異的なカリスマが再び姿を現す日が来れば…初代タイガーの記憶はかき消され、当サイトも役割を終えるのかも知れない。

■桜庭タイガー？（1.24）

久々に、サイトをご覧いただいた方からのメールをご紹介します。

　初めてメールします、いつもホームページ楽しく見させてもらっております。
　桜庭選手が昨年の最後のプライドでタイガーマスクを着けて入場してきたように、見えたのですが、
　地上波の放送では良く見えなかったので、よろしかったら、ホームページにアップしてください、お願いします。

「昭和プロレスのファン」だというテツオさん、ありがとうございます。ホイス戦でのマシン・マスクに始まり、いつも「自分はプロレスラー」とアピールしてくれる桜庭は嬉しいし、うまいですよね。「PRIDE-23」でのタイガーのマスクも、当然気づいていました。でも、手元にいい写真がなくて、「その他のタイガーマスク・日本」への掲載が出来ずにおります。もしどなたか、鮮明な映像をお持ちの方がおられましたら、ぜひ私あてにお送り願えないでしょうか？
またアルシオンの１・５後楽園大会では、「タイガーハニー」なるマスクウーマンが登場したとか。こちらも写真がありません。皆さんにご協力いただければ幸いです。（←入手できました。すみません 1.25追記）
ところで例の「Ｗ－１」がタイガーマスク登場を予告（？）したものの、肝心のタイガーマスク選手は「TIGERROOM」で明確に出場を否定しておられる。そこでネット上では「桜庭あたりがＷ－１版タイガーに変身するのでは？」などという声も出ているようだが、まさかねぇ…。

■タイガーマスク選手の2002年（1.6）

というわけで恒例に従い、昨年のタイガーマスク選手を簡単に振り返ってみたいと思う。
前年の暮れにこのページで「新日ジュニア戦線に参加してみたらどうだろう」などと何気なく書いたらこれが正月からいきなり実現してしまい、挙げ句に年末には移籍発表。まさかこういうことになるとは（苦笑）。
新日参戦についてはメリット／デメリットともにさんざん書いてきたが、まぁ本当にこれからが正念場だと思う。ナンバー２として厚遇してくれたみちのくとは条件が違い過ぎる。常勝が許されない立場で、３代目がそうだったように「タイガーマスク」のブランドを泥にまみれさせてしまう恐れもある。とにかく、タイガー選手の活躍を祈りたい。
さて昨年のタイガー選手のベストバウトとなると、やはりＤ・東郷との東北ジュニアヘビー級王座決定戦だろう。文句なしの激闘だったのだが、それだけに勝てなかったことが本当に残念だ。改めて振り返ってみると、昨年のタイガー選手はほとんど「結果」を残していないことに気づく。金本のＩＷＧＰジュニアヘビー級王座に挑戦したものの、不本意な内容で敗退。「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニアIX」は７人中２位で、いわゆる金星はＥ・サムライに勝っただけ。５・２ドームでの３代目とのタッグも、正直言って期待外れだった（金本とはどうも手が合わないような…？）。負傷欠場でタイトル獲得のチャンスを逸したこともあったし、本人に責任はないとはいえ、無冠にもなってしまった。
ほとんど話題に恵まれなかった01年に比べれば、02年のタイガー選手はメジャーのリングである程度の脚光を浴びることができた。しかし、本人の言う「タイガーワールド」の展開には残念ながら、程遠い。猛虎伝説を再現するためにはやはり名勝負を繰り広げ、タイトルを奪い、記録と記憶の両方に残らねばならない。そのためには日ごろからのファイト内容と話題づくりが大事…とはこれまで何度も書いてきたのだが、改めてお願いしたい。「タイガーマスク」が大所帯の一員として、埋没してしまう姿だけは見たくないのだ。
今の流れからして、まずは獣神Ｔ・ライガー戦と、ＩＷＧＰジュニア再挑戦。ジュニア新世代軍のリーダーの座はまだあいまいであり、ヒートに先んじられることのないよう、頑張って欲しいと思う。

バックナンバー	内容
02年分	タイガーマスク選手の2001年／武藤の離脱／暴露本のアラ探し／タイガーマスク選手重傷！／つれづれなるままに新日本プロレス／ルー・テーズ氏を悼む／「猛虎競闘」感想／王座マニアの嘆き／新日本参戦の総括／新日本移籍を考える
01年分	佐々木―川田／猪木祭り／タイガーマスク選手の2000年・2001年／タイガーマスク選手、新世紀第１戦／さらば不沈艦／ゼロ・ワン／Epilogue of Dragon／初代タイガー、引退へ／望月との抗争／史上最長のタイガーマスク／タイガーマスク選手のトークライブ／改めてタイガーマスク選手を応援する／国会にローリングソバット！／たとえば…タイガーマスク選手 in ＶＴ／タイガーマスク選手と新日ジュニア／西村のタッグ戴冠を祝す
00年分	坂本一生とかムーンライト・コースターとかケーフェイとか／掲示板開設しました／幻のムーンライト・コースター（その２・３）／青パンタロンの初代タイガー／初代タイガーとの遭遇／タイガーマスクの路線は？／ナゾの「イーグル･タイガー」（その１・２）／サイト開設３周年を迎えて／逆ヤギリ誕生秘話／満を持して（？）記念企画
99年6-12月分	掣圏道・驚異の現地レポ（その１・２）／16年後のエレファント（その２・３・４）／タイガーマスクの覆面ワールドリーグ戦制覇を祝す／がんばれ小学生／３代目ブラック・タイガー、メキシコに出現！／初代タイガー、デビュー当時のマスク（その１・２・３）
99年1-6月分	初代タイガーとサスケがシングル対戦？（決着篇）／タイガーのマスクはどこで買える？／幻の初代タイガーvsＭ・斎藤戦（その１・２）／３代目タイガーの新テーマ曲（その１・２）／タイガーマスクのパチンコ台（その１・２）／初代タイガーのエキジビション／ＣＳ感戦記(1) タイガー、Ｃ－ＭＡＸと好勝負！／韓国版タイガーマスクのナゾ／16年後のエレファント（その１）／カルガリーの蒼い閃光を悼む／58,000円の「IIIマーク」／ＵＦＯ大阪大会に望む
98年分	口上（その２）／サイト設立一周年を迎えて／新コンテンツについて（その１～３）／バナーを作ってみました／まさか負けるとは…／ＵＦＯに望むこと（１・２)／初代タイガーをフォールしたレスラー／「声優」になった初代タイガー／初代タイガーとサスケがシングル対戦？／初代タイガーのレコード
97年分	口上／猪木と佐山が長州に挑む／４・12ドームはイデオロギー闘争の場である／ストロングスタイル復興の狼煙／作者石嶋、ついにタイガーマスクとなる／大阪ドームに見た「プロレスラー、タイガーキング」

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